- 2024/09/05
- writer: Moto
最高品質のパシュミナ。僕の満面の笑みの理由は・・・♪
ジュレー
Natural LoungeのMotoです。
ようやく念願であったカシミヤ山羊に出会えたのは昨日のこと。
今朝は4時に起きて荷をまとめ、宿の周辺を散策することにしました。
ちなみに昨日の夜ベッドに入ったのは夜の7時。
ここ数年で最も早い時間に就寝についたのですが、それは山羊を探して山を歩き回った疲れがあったのはもちろん、他にも理由がありました。
それは・・・何もやることがないから。笑
山から戻ってきてその日撮影した写真などをまとめて仕事をしたものの、夜間しか電気が通らないこの村では出来ることに限りがあるんですよね。
外は雨も降っているし、街灯もなく暗いうえ野良犬もウロウロ・・・
夜7時から電気がつくよ!とは言われたものの、この地域で電気は貴重です。
ならさっさと寝て朝起きてから活動しようと思ったわけです。笑
そして朝5時。
いつでも生産者の場所へ出発できるよう荷をまとめてから外を散策します。
ただ村の野良犬がデリーの野良犬と比べてでかいんですよ。笑
いつも以上に警戒しながらカメラを持って外に出ることにしました。
そして昨日からずっと心配していたのは今日の天候。
昨日は雪が舞うほど天気が悪かったので、少しでも天候が回復して欲しいと願っていました。
標高が高い分雲の流れも速く、もしかしたら朝綺麗な朝焼けが見えるかもと多少の期待もありました。
前回のバラナシ訪問では素晴らしい朝日を眺めることができたので余計期待しちゃいますよね。
こんな感じで♪
そして、こんな光景が目の前に広がることを期待してちょっとした高台で眺めた景色がこれです!
うん。曇ってる。(T ^ T)
ある意味綺麗ですが、期待していたような朝焼けではないですね。
5時前から6時半頃までシャッターチャンスを狙いながら雲の動きを眺めていたものの、一切晴れ間が見えることはなく、ただ少し雪化粧した山を眺めていました。
それにしても寒い!
デリーの気温が40度近いことを考えると、この季節感のギャップに驚きます。
これまで過去3回の訪問は快晴だったため素晴らしいカシミヤ写真を撮影することができました。
ただ今回は全く青い空が見えることなく、改めて彼らが暮らす環境の厳しさを体感する訪問になっています。
そして朝7時、ガイドのドゥルジェさんと合流し昨日出会った生産者が暮らす場所へ出発しました。
村を出ればすぐに昨日何時間も移動中に眺めてきた大自然が目の前に広がります。
悪路を走る車の中は、上下、左右に振られ朝から何かのアトラクションに乗っているようです。笑
気がつけば2日間ですっかり取っ手を握る癖がついていました。
そしていよいよ生産者が暮らす場所に到着しました。
昨日は山羊が山へ行ってしまっていてその場所で見ることはできませんでしたが、山羊はすでに家の周りに広がる草原で草を食べていました。
驚かさないように・・・静かに・・・
山羊たちの食事を邪魔しないように少し距離を置いて観察します。
ホワイトにブラウン、そして数は少ないですが黒毛の山羊。
カシミヤ山羊の毛は一年に一度夏場に採毛され、その中でも柔らかな産毛だけがカシミヤストールの原毛となります。
その一年に一度の採毛でより上質なカシミヤ原毛を採取するために、彼らは寒い真冬はもちろん夏場も高地で生活します。
一頭から採れる原毛で生産できるストールはわずか2枚ほど。
それだけ最高品質のインド・ラダック産カシミヤは貴重です。
そして山羊を眺めていると、赤ちゃんをおんぶした女性が山羊を集め始めました。
それは毎日行う山羊の乳しぼりをするため。
家族の1日の仕事は分担されていて、女性が朝山羊の乳しぼりをして、それが終わると男性が山羊を連れて山へ放牧に向かいます。
カシミヤ山羊のミルクは栄養価が高いため、そのミルクからバターを作り街へ下りて販売します。
それも原毛同様に彼らの貴重な収入源です。
山羊を観察していると高い山のところに陽が差してきました。
2日間ずっと薄暗い雲が広がっていたのに、まるで僕らが訪れるのを見計らってくれていたようなタイミングでの晴れ間です。
彼らが厳しい環境で暮らしているというのをお伝えするには、曇りや雪が降っている様子をお届けするのも良いですが、この土地の魅力はなんといっても濃い青い空!
青い空の下で陽の光に照らされると、山羊の自然な光沢を見ることができます。
この山羊達はすでに採毛が行われた山羊ですが、それでも毛がふわふわしているのがわかりますよね♪
そしてこの山羊の角についている青やピンクの印はオスとメスを見分けるためのマークです。
それと山羊の背丈もこうしてみると分かります。
大人の山羊でも人間の腰よりも低く、カシミヤ山羊は体自体も小さいんですね。
まず日本では見ることのできないこの貴重なカシミヤ山羊たち。 この写真や動画から、カシミヤ山羊がどんな山羊なのか知っていただければ嬉しいです。
そしてこの後も彼らの仕事を邪魔しないように観察、撮影をさせてもらい、ゆっくりと山羊を見ることができました。
そんな中で可愛らしい山羊たちを発見したんです。
その様子を撮影した動画がこちらです♪
カシミヤの赤ちゃん山羊です。
真っ白くてふわふわ。
まるで綿飴が動いているみたいですね。笑
大人の山羊の内毛ももちろんふわふわですが、赤ちゃん山羊の毛は更に柔らかいんです。
いつも訪問すると抱っこさせてもらいますが、その風合いは今まで触ったものがないほどの感触です。
抱っこした瞬間モフッっと毛の中に手が吸い込まれるように入っていくんですよね。笑
そしてもちろん今回も抱っこさせてもらいました。
最高の瞬間。
僕の満面の笑みがその気持ちよさを物語っていますね。笑
というわけで日本を出発して10日。
道中なかなか生産者を見つけ出すことができず、やきもきした時もありましたが、最終的にはこうして6年ぶりに生産者に会うことができました。
実際のカシミヤ山羊はどうでしたか??
彼らは政府が管理する、日本で言えばJAのようなところへ原毛を卸いるので、僕らが直接購入したり生産者とつながることはできませんが、こうして彼らの暮らしを垣間見ることで、少しでも自分が使うストールの原毛がどのように作られているのか知っていただければと思います。
これだけの大自然で生活するだけでも大変ですが、そんな環境で生産者の愛情を受けて伸び伸びと育つ山羊達。
彼らの原毛が上質でないわけがありません。
改めて彼らが生産するインド・ラダック産カシミヤ原毛の素晴らしさを再確認することができた訪問となりました。
また来年か再来年かはわかりませんが、今後も定期的に訪れてこの地で生産されるカシミヤ原毛の魅力を発信していきたいと思います。
そして今日最後は高地にある湖の写真です。
これが本当に綺麗なんですよ。
世界には本当にまだまだ見知らぬ世界がありますよね!
この後ベースの街に戻るにはまた1日来た道を戻る必要がありますが、それでも山羊を発見できるか心配していた行きと違って、気持ち的にのんびり帰れそうです。笑
次は雪が積もっている冬も来てみたいな。
そう思いつつ彼らが暮らす場所をあとにしました。
コメント
「最高品質のパシュミナ。僕の満面の笑みの理由は・・・♪」への2件のフィードバック
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Profile
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
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10年以上前の記事
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MOTOさん
ヤギたちに出会うことができ、本当にお疲れ様でした
ご苦労が報われまましたね
どの写真も素晴らしく、ほんと
世界にはまだまだ見知らぬ世界がありますよねの
コメントに共感しかありません
素敵な世界を見せていただき、ありがとうございます
コヤギ とっても可愛いです
ナチュラルラウンジのプロフェッショナルに
敬意を表します
ますますのご発展をお祈りして
ご自愛ください
柴田孝子
柴田さん
コメントありがとうございます。
実際に現地へ行くことは、お客さんにストールがどのように作られているのか知っていただく良い機会にもなります。
そして僕らにとっても改めて生産者に感謝できる貴重な時間です。
柴田さんにもこうしてブログに目を通して頂けて嬉しいです。
ありがとうございます。
僕も今回4回目の訪問となりましたが、本当にここは日本と同じ地球にある場所なの??
という位感覚が変わる土地です。
これからも様々な作り手をご紹介できたらと思うので、楽しんで読んでいただけるように頑張ります。
Moto