- 2025/10/14
- writer: Moto
「重なる深み、カシミールの静かな手仕事・カラムカーリ」
おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。
先週のブログでは、カシミールに伝わる2つの伝統的な手刺繍、「アーリ刺繍」と「ニードル刺繍」をご紹介しました。
どちらもカシミールが世界に誇る伝統の手仕事。
Natural Loungeのお客さんには、すでにその魅力を感じてもらえているかもしれませんが、まさに布の宝石のような存在です。
さて、今回は「カラムカーリ(Kalamkari)」です。
先日ブログでご紹介したこちらのストールもカシミールのカラムカーリ。
カシミールでもパシュミナのショールに描かれるこの手法は、刺繍とはまた違った繊細さと芸術性を持っています。
布の上に描く「布に針ではなく筆で描く職人の絵画」とも言える技法で、ペイズリーや花鳥の文様がモチーフになることが多いのも特徴です。
インドでは各地に布に描く様々な手法があります。
僕自身、インドの様々な地域で布に筆で絵が描かれたものを見てきましたが、一般的にはカジュアルなものが多く、カシミールのカラムカーリは他と一線を画します。
そして、その上に伝統的な刺繍が重ねられることで、「描く」と「縫う」という二つの手仕事が調和し、独特の深みのある1枚の布が生まれます。
僕が以前カシミールを訪れた際も、職人たちが丁寧に筆を運ぶ様子を間近で見て、息をのむほどの集中力と繊細さに驚かされました。
細い直線や、曲線をずれがないように描いていく技術はまさに圧巻。
それは実際に完成したショールを見れば一目瞭然の技です。
さらに、カラムカーリの魅力は、ただ絵を描くだけでは終わりません。
布の上に重ねられる刺繍は、描かれた文様に沿って施されるため、奥行きや立体感が増し、布全体の印象ぐっと豊かになります。
アーリ刺繍でもニードル刺繍でも表現できない独特の世界観。
「織・刺繍・描く」この三つの手仕事が重なることで、布はただの布ではなく、芸術作品として存在感を放ちます。
また、カシミールのカラムカーリも、現代のファストファッションとは対極にある手仕事。
大量生産では決して生まれない、職人の感覚と技術が凝縮された世界です。
その証拠にこれまでNatural Loungeで扱ってきた枚数も数えるほどしかありません。
こうしたカラムカーリのショールは、現在カシミールでも限られた工房でしか生産されていません。
高度な技術が必要なことから作り手の数も少ないからです。
ただその繊細な手仕事から生まれる色柄は、他のどんな技法にも代えがたい魅力があります。
まさに一枚のショールに生き生きと命が宿る。
そんな貴重な生産者の工房を実際に現地訪問できたことも、僕らにとって貴重な財産です。
伝統的な手刺繍が受け継がれてきたカシミールの文化の中で、カシミールのカラムカーリは特に高度な筆で描く技術と刺繍が合わさった、アーリ刺繍やニードル刺繍とはまた違った魅力を持つカシミールの宝。

布の上に描かれ、さらに刺繍で彩られることで、一枚のショールが時間と手仕事の”層”によって豊かに深まる。
カラムカーリの深みはこうして生まれます。

見る人の感性に静かに訴えかけるカシミールの手仕事・カラムカーリ。
こんな素晴らしい手仕事がこの世界にまだ残っているのだと思うと嬉しい気持ちになりますね。
Natural LoungeのMotoです。
先週のブログでは、カシミールに伝わる2つの伝統的な手刺繍、「アーリ刺繍」と「ニードル刺繍」をご紹介しました。
どちらもカシミールが世界に誇る伝統の手仕事。
Natural Loungeのお客さんには、すでにその魅力を感じてもらえているかもしれませんが、まさに布の宝石のような存在です。
さて、今回は「カラムカーリ(Kalamkari)」です。
先日ブログでご紹介したこちらのストールもカシミールのカラムカーリ。

カシミールでもパシュミナのショールに描かれるこの手法は、刺繍とはまた違った繊細さと芸術性を持っています。
布の上に描く「布に針ではなく筆で描く職人の絵画」とも言える技法で、ペイズリーや花鳥の文様がモチーフになることが多いのも特徴です。
インドでは各地に布に描く様々な手法があります。
僕自身、インドの様々な地域で布に筆で絵が描かれたものを見てきましたが、一般的にはカジュアルなものが多く、カシミールのカラムカーリは他と一線を画します。

そして、その上に伝統的な刺繍が重ねられることで、「描く」と「縫う」という二つの手仕事が調和し、独特の深みのある1枚の布が生まれます。

僕が以前カシミールを訪れた際も、職人たちが丁寧に筆を運ぶ様子を間近で見て、息をのむほどの集中力と繊細さに驚かされました。
細い直線や、曲線をずれがないように描いていく技術はまさに圧巻。
それは実際に完成したショールを見れば一目瞭然の技です。

さらに、カラムカーリの魅力は、ただ絵を描くだけでは終わりません。
布の上に重ねられる刺繍は、描かれた文様に沿って施されるため、奥行きや立体感が増し、布全体の印象ぐっと豊かになります。

アーリ刺繍でもニードル刺繍でも表現できない独特の世界観。
「織・刺繍・描く」この三つの手仕事が重なることで、布はただの布ではなく、芸術作品として存在感を放ちます。
また、カシミールのカラムカーリも、現代のファストファッションとは対極にある手仕事。
大量生産では決して生まれない、職人の感覚と技術が凝縮された世界です。
その証拠にこれまでNatural Loungeで扱ってきた枚数も数えるほどしかありません。
こうしたカラムカーリのショールは、現在カシミールでも限られた工房でしか生産されていません。
高度な技術が必要なことから作り手の数も少ないからです。
ただその繊細な手仕事から生まれる色柄は、他のどんな技法にも代えがたい魅力があります。
まさに一枚のショールに生き生きと命が宿る。

そんな貴重な生産者の工房を実際に現地訪問できたことも、僕らにとって貴重な財産です。
伝統的な手刺繍が受け継がれてきたカシミールの文化の中で、カシミールのカラムカーリは特に高度な筆で描く技術と刺繍が合わさった、アーリ刺繍やニードル刺繍とはまた違った魅力を持つカシミールの宝。

布の上に描かれ、さらに刺繍で彩られることで、一枚のショールが時間と手仕事の”層”によって豊かに深まる。
カラムカーリの深みはこうして生まれます。

見る人の感性に静かに訴えかけるカシミールの手仕事・カラムカーリ。
こんな素晴らしい手仕事がこの世界にまだ残っているのだと思うと嬉しい気持ちになりますね。
コメント
Profile

Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
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