- 2019/02/14
- writer: Moto
インド買付日記〜伝統のジャムダニ織生産者を訪ねて 2019 ④〜
インド出張先から
おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。
今朝もここジャムダニ織の産地よりあなたへメルマガをお届けさせて頂きます。
前回のメルマガでは寄り道して出会ったカンタ刺繍をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたか?
あ、知ってる!
と思った方も結構いたのではないかと思います。
もしくは名前は知らなかったけど見たことはあった!というあなたもいたかもしれません。
せっかくの機会なので是非覚えて頂いて、街で見かけた時にはこのメルマガを思い出してくださいね♪
さて、今朝はいよいよジャムダニ織をご紹介させて頂きたいと思います。
デリーを出てからなかなかたどり着きませんでしたが、ようやくご覧頂けます。笑
それではいきますね。
カンタ刺繍の村を離れ、目的のジャムダニ織を織る生産者がいる村へ到着しました。
もう4度目の訪問なのでなんとなく落ち着きます。
そして車を降りて歩き始めるとどこからともなく機織のリズミカルな音が聞こえてきました。
いつもカタン、カタンという優しい音が出迎えてくれます。
そしていつも通り生産者の家に着くとアミールさん家族が笑顔で出迎えてくれました。
写真を撮り忘れてしまったので4年前の写真ですが、この時はいなかった子供もすっかり大きくなっていました。
一年に一度しか会わないので、子供の成長には驚かされます。笑
そして早速念願の工房を見せて頂きました。
これまで色々な工房へ何度も訪ねていますがこの瞬間が一番テンションが上がります!
このためにデリーから何十時間もかけて来ていますからね!
そして工房に入ると職人さんたちが黙々と仕事をしていました。
いよいよジャムダニ織との再会です♪
この真剣に仕事をする感じと空気感がめちゃくちゃいいんですよね!
職人さんの邪魔にならないように、そっと手元を覗くと繊細な縦糸がセットされいつも通り細かい手仕事が行われていました。
これまで色々な地域で機織を見て来ましたが、これ程細い糸で機織をしているところはありません。
見てみてください!この細い糸!!
このストールは白地に藍染の糸でデザインを織り込んでいくものなので、職人は縦糸に写した下絵に合わせて織り込む糸をセットしていきます。
初めてジャムダニ織を見た!というあなたにはこちらをご覧くとよりジャムダニ織を知っていただけると思います。
『インド買付日記〜伝統のジャムダニ織生産者を訪ねて 2018〜 』
そして上の写真の仕上がったものがこちらです。
織り込んだ糸からこんな花のデザインが出来上がるんですね!
このように織に糸でデザインしていくのがジャムダニ織です。
布にデザインをするのに木版でプリントしたり、刺繍でデザインをする伝統技術が多いインドで、このような技法は珍しく他の地域では見ることはありません。
こちらはチェック柄のジャムダニ織です。
黒地にカラフルなグリーンの糸を通しているのがわかると思います。
仕上がっていくとこのように可愛いデザインが出来上がります♪
デザインする糸をセットして、ヨコ糸を通す。セットしてヨコ糸を通す。
機織の技術や器用な手先はもちろん非常に根気のいる地道な手仕事です。
こうして見て頂いても糸の細さがわかると思います。
これだけ細い糸を機械で織ると糸が切れてしまうため、熟練の職人が一本一本丁寧に手で織っていきます。
たまに途中で糸が切れる場合もありますが、そんな時は細い糸を結んで直します。
仕上がった生地をよく見ると小さくダマになっている部分があるのはそんな手仕事の証です。
織り機にセットされた無数のタテ糸。
機織を始める前段取りでは職人がこの一本一本を絡まないよう織り機にセットします。
もともとサリーの生地として、古くから地元の人たちだけに親しまれてきたジャムダニ織。
湿度が高く、夏には気温が50度にもなるこの地域で暮らしていくためには通気性が高く軽い生地が必要でした。
過酷な環境下で生きていくために身につけたものが、これだけ細い糸を紡ぎ、織っていく技術だったそうです。
機械ではなく全て手仕事で行われているため生産量は限られていますが、その生地の魅力は徐々に広まり、最近は洋服の生地としてヨーロッパのハイブランドからも注目を集めています。
そして今回もよりジャムダニ織を知るために、実際に体験をさせていただきました。
3度目の正直どころか、今回は4回目なので気合いを入れて手織り機に座ります。
もう何度も見て来たので頭ではイメージできてますからね!
日本人代表Moto!気合いを入れていざ入針!!
そして織り込む糸をセットしようとした瞬間・・・
手が震えてうまくセットできない。涙
前回も手が震えてうまくできませんでしたが、まさか今回も。笑
あの細いタテ糸に糸を的確にセットするには僕には1年くらい修行が必要そうです。苦笑
写真だけ見るとなんだかできてそうですけどね。笑
そんな訳で、今年も無事生産者を訪ねてくることができました。
あなたにも少しはジャムダニ織の魅力が伝わったでしょうか?
初めてジャムダニ織を知った!というあなたには是非興味を持っていただければ嬉しいですし、既に知ってるよ!というあなたにはよりジャムダニ織について知っていただければ幸いです。
そしてそして、今年も素敵なジャムダニ織ストールをアミールさん達がNatural Loungeのために織ってくれました。
今年は新しいデザインはありませんが、これまで枚数限定でご紹介したことのあるストールをまた手に入れることができたので、日本に戻り次第あなたへご紹介する準備をしたいと思います。
楽しみにしていてくださいね!
それでは今日も1日頑張りましょう!!
おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。
今朝もここジャムダニ織の産地よりあなたへメルマガをお届けさせて頂きます。
前回のメルマガでは寄り道して出会ったカンタ刺繍をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたか?
あ、知ってる!
と思った方も結構いたのではないかと思います。
もしくは名前は知らなかったけど見たことはあった!というあなたもいたかもしれません。
せっかくの機会なので是非覚えて頂いて、街で見かけた時にはこのメルマガを思い出してくださいね♪
さて、今朝はいよいよジャムダニ織をご紹介させて頂きたいと思います。
デリーを出てからなかなかたどり着きませんでしたが、ようやくご覧頂けます。笑
それではいきますね。
カンタ刺繍の村を離れ、目的のジャムダニ織を織る生産者がいる村へ到着しました。
もう4度目の訪問なのでなんとなく落ち着きます。
そして車を降りて歩き始めるとどこからともなく機織のリズミカルな音が聞こえてきました。
いつもカタン、カタンという優しい音が出迎えてくれます。
そしていつも通り生産者の家に着くとアミールさん家族が笑顔で出迎えてくれました。
写真を撮り忘れてしまったので4年前の写真ですが、この時はいなかった子供もすっかり大きくなっていました。
一年に一度しか会わないので、子供の成長には驚かされます。笑
そして早速念願の工房を見せて頂きました。
これまで色々な工房へ何度も訪ねていますがこの瞬間が一番テンションが上がります!
このためにデリーから何十時間もかけて来ていますからね!
そして工房に入ると職人さんたちが黙々と仕事をしていました。
いよいよジャムダニ織との再会です♪
この真剣に仕事をする感じと空気感がめちゃくちゃいいんですよね!
職人さんの邪魔にならないように、そっと手元を覗くと繊細な縦糸がセットされいつも通り細かい手仕事が行われていました。
これまで色々な地域で機織を見て来ましたが、これ程細い糸で機織をしているところはありません。
見てみてください!この細い糸!!
このストールは白地に藍染の糸でデザインを織り込んでいくものなので、職人は縦糸に写した下絵に合わせて織り込む糸をセットしていきます。
初めてジャムダニ織を見た!というあなたにはこちらをご覧くとよりジャムダニ織を知っていただけると思います。
『インド買付日記〜伝統のジャムダニ織生産者を訪ねて 2018〜 』
そして上の写真の仕上がったものがこちらです。
織り込んだ糸からこんな花のデザインが出来上がるんですね!
このように織に糸でデザインしていくのがジャムダニ織です。
布にデザインをするのに木版でプリントしたり、刺繍でデザインをする伝統技術が多いインドで、このような技法は珍しく他の地域では見ることはありません。
こちらはチェック柄のジャムダニ織です。
黒地にカラフルなグリーンの糸を通しているのがわかると思います。
仕上がっていくとこのように可愛いデザインが出来上がります♪
デザインする糸をセットして、ヨコ糸を通す。セットしてヨコ糸を通す。
機織の技術や器用な手先はもちろん非常に根気のいる地道な手仕事です。
こうして見て頂いても糸の細さがわかると思います。
これだけ細い糸を機械で織ると糸が切れてしまうため、熟練の職人が一本一本丁寧に手で織っていきます。
たまに途中で糸が切れる場合もありますが、そんな時は細い糸を結んで直します。
仕上がった生地をよく見ると小さくダマになっている部分があるのはそんな手仕事の証です。
織り機にセットされた無数のタテ糸。
機織を始める前段取りでは職人がこの一本一本を絡まないよう織り機にセットします。
もともとサリーの生地として、古くから地元の人たちだけに親しまれてきたジャムダニ織。
湿度が高く、夏には気温が50度にもなるこの地域で暮らしていくためには通気性が高く軽い生地が必要でした。
過酷な環境下で生きていくために身につけたものが、これだけ細い糸を紡ぎ、織っていく技術だったそうです。
機械ではなく全て手仕事で行われているため生産量は限られていますが、その生地の魅力は徐々に広まり、最近は洋服の生地としてヨーロッパのハイブランドからも注目を集めています。
そして今回もよりジャムダニ織を知るために、実際に体験をさせていただきました。
3度目の正直どころか、今回は4回目なので気合いを入れて手織り機に座ります。
もう何度も見て来たので頭ではイメージできてますからね!
日本人代表Moto!気合いを入れていざ入針!!
そして織り込む糸をセットしようとした瞬間・・・
手が震えてうまくセットできない。涙
前回も手が震えてうまくできませんでしたが、まさか今回も。笑
あの細いタテ糸に糸を的確にセットするには僕には1年くらい修行が必要そうです。苦笑
写真だけ見るとなんだかできてそうですけどね。笑
そんな訳で、今年も無事生産者を訪ねてくることができました。
あなたにも少しはジャムダニ織の魅力が伝わったでしょうか?
初めてジャムダニ織を知った!というあなたには是非興味を持っていただければ嬉しいですし、既に知ってるよ!というあなたにはよりジャムダニ織について知っていただければ幸いです。
そしてそして、今年も素敵なジャムダニ織ストールをアミールさん達がNatural Loungeのために織ってくれました。
今年は新しいデザインはありませんが、これまで枚数限定でご紹介したことのあるストールをまた手に入れることができたので、日本に戻り次第あなたへご紹介する準備をしたいと思います。
楽しみにしていてくださいね!
それでは今日も1日頑張りましょう!!
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Profile
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
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2017年 (356)
2016年 (353)
2015年 (374)
10年以上前の記事
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寒い! 暑い!とめまぐるしく変わる中、買い付け大変ですね。体調悪くされないようにご自愛ください。
カンタ刺繍も目の当たりにできて嬉しいです。あの手仕事!という感じは好きですが、スティッチの分少しごわついて巻きにくいような気がします。馴染むまで時間がかかるのでしょうね。
ジャムダニ織のレポートはとても興味ありました。あの太さの違う糸の格子がどう織られるのかがよくわかって非常に興味深かったです。あのような色ものもあるのですね。白地しか見たことがなかったので、それも真新しい発見でした。
詳しいレポートありがとうございます。no
noさん
コメントありがとうございます!
本当に寒い!暑い!の連続です。
日中は30度にもなるのに夜は10度近くまで気温が下がり、日本の4,5月のような陽気でした。
カンタ刺繍はそうなんですよね。カシミール刺繍をフォーマルとするなら、カンタ刺繍は田舎の家に代々伝わる身近な刺繍という感じです。
カンタ刺繍を施したストールも出回っていますが、仰るようにちょっとぼてっとして巻づらいような気はします。
ほとんどの場合は床に敷いたり、壁にかけたりと使われているようですし、何枚も布を合わせて一枚が仕上がるので丈夫な布に仕上がるんですね。
ジャムダニ織はサリーの生地として織られて来たものなので、様々な色があります。
比較的僕達が扱うストールはオフホワイトのものが多いですが、先染めで黄色や赤の糸のものから作ったりもしているの現地では目にします。
ジャムダニ織の文献は日本にはほとんどないので、僕達もこちらに訪れて初めて知ることばかりです。
これからも魅力をたくさんの方に知っていただければ嬉しいですね♪
いつも本当にありがとうございます!
Moto