- 2021/05/03
- writer: 山崎拓
私には無理だ
今年の誕生日、弟にある本をプレゼントしました。
弟の誕生日は1月5日なのでもうかなり前ですが 笑
いつも近しい人の誕生日にはメッセージをしたり、あるいは誕生日プレゼントを贈るようにしています。
そして、僕は本が大好きということもあり、相手が本を好きかどうかは関係なく本をプレゼントすることが多いんです 笑
そんな感じで今年の弟への誕生日プレゼントは本だったわけですが、もちろん、プレゼントするからには自分がいい!と思ったものを贈るようにしています。
特に今の相手の状況や課題などがわかる場合にはそれを解消するヒントになったり、より成長できる内容の本を選ぶようにしています。
ちなみに、今回僕が弟にプレゼントしたのは「9THINGS SUCCESSFUL PEOPLE DO DIFFERENTLY やり抜く人の9つの習慣」という本。
僕から見て弟は何かを始めることはとても得意ですが、一つのことを粘り強く続ける部分に関してはもっと改善できると感じたので、この本を贈ったんです。
特に弟も自分で事業をしているのでよくわかるのですが、起業家というものは自分がいいな!と思ったものにはすぐにあれやこれやと手を出しがち 苦笑
でもそうなると力が分散するので一つのことに注げるエネルギーはどうしても減ってしまう。
もし、その分散したエネルギーを一つのことに集中し、やり続けていたら・・・
きっともっと凄いことができるはずです。
そのためにもこの本の知識が役に立つと思ったんです。
そして、この本の良いところはとても本質を突いている内容でかつ、要点がとてもまとまっているのでめちゃめちゃ短くて読みやすい。
僕はどちらかというと腰を据えてじっくり読み込む骨太本の方が好きなのですが、人に勧めたり、プレゼントするときにはできるだけ消化してもらいやすい本を選ぶように心がけています。
(せっかくあげたのに読んでもらえなかったら意味がありません 泣)
そういう意味ではこの本はとても素晴らしい一冊だと思っています。
そして、今、去年から始まったこのコロナ渦の環境ではこのやり抜く力というものがより一層重要になっていると感じています。
この一年は誰にとっても困難な年だったと思いますし、これから先もまだまだ厳しい状況は続くかもしれません。
また、仮にコロナが収束したとしてもまた数年後に全く違う危機、厄災が訪れる可能性もあります。
(というか、10年に1度くらいの確率でこうした危機は必ず起こっていますよね 汗)
そんなとき、どんな困難が降りかかってきてもそれを乗り越え、より良い未来を切り開いていける「やり抜く力」を持っているということはとても大きな武器になると思います。
こうした背景もあり、今このメルマガを読んでくれているあなたにとっても価値ある一冊なんじゃないかなーと思ったんですね。
なので、今日はこの本の中から僕が特に今の環境下で大事だなーと思う部分をご紹介させていただきます。
(もしよければ本も手にとってみてください!本当に読みやすいのでご自身はもちろん、お子さんやお孫さんにもオススメです♪)
9THINGS SUCCESSFUL PEOPLE DO DIFFERENTLY やり抜く人の9つの習慣 著ハイディ・グラント・ハルバーソンより抜粋
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「やり抜く力」を持つ
最近「グリット(Grit)」という言葉が注目されています。
グリットとは、困難にも屈せず、長期的な目標達成に向けて全力を尽くす「やり抜く力」を意味します。
「グリット」を持つ人は、大学入試でも高い得点を得て、教育水準も高いということが研究でわかっています。
「やり抜く力」は、厳しい訓練で知られるウェストポイント(陸軍士官学校)への入学者のうち、誰が残るのかを予測する指標にもなります。また、全米スペリング大会で、誰が勝ち残るのかさえ予測できてしまいます。
この話を聞いて「私は、やり抜く力なんて持っていない」と思うのは、少し気が早すぎます。そんなことは決してありません。
もしも「自分には成功する資質が欠けている」と思うなら、ちょっと待ってください。心配することはありません。あなたの判断は間違っています。
成功に必要なことは、とてもシンプルです。
繰り返しになりますが、努力すること、正しい戦略を立てること、詳細なプランを立てること、そして成功をつかむまであきらめないこと
これらは決して生まれつきの資質ではありません。
プロスポーツ選手、コンピューターや数学の天才、成功した起業家、優れたミュージシャン、ベストセラー作家---、私たちはこうした素晴らしい能力を発揮している”成功者”を「なんて素晴らしい才能の持ち主なんだろう」と憧れの気持ちで見てしまいます。
同時に、「自分にも、もう少し才能があれば」と、うらやましく思うことは誰にでもあることのはずです。
『固定的知能観と拡張的知能観』
スタンフォード大学にキャロル・ドゥエックという心理学者がいます。ドゥエックによると、私たちは自分の知能に関して2つの考え方のどちらかを持っているといいます。
まず一つは「固定的知能観」と言うべきものです。これは個々人の知能とは持って生まれたものとして固定されている」という考え方です。
「固定的知能観」から見ると、業績や成績は生まれつきの才能で決まってしまう、固定的なものであるということになります。
言い方を変えると、知的能力は生まれた時から決まっていて、個人の努力ではどうしようもできないということです。
念のため付け加えておくと、「固定的知能観」は間違いです。
人の知能とは、固定的なものではありません。
もう一つは「拡張的知能観」と言うべきものです。
これは固定的知能観とは対極にあるものです。
拡張的知能観の背景にあるものは「能力は変更可能のもの」という考え方です。
すなわち「能力は経験や努力を重ねることによって高めることができる」と考える立場です。
これまでの様々な研究から、この考え方の正しさは証明されています。
つまり、あなたは能力を伸ばすことができます。
ただし、そのためには「グリット」が不可欠だということです。
『「やり抜く力」を支える拡張的知能観』
「グリット」という言葉は、心理学用語としては「長期目標に向かう時の粘り強さとやる気」を意味します。
スポーツ、音楽、数学、発明・・・どの分野においても「成功した人は、数千時間にわたって、目的に沿った練習を地道に続けている」ということが、これまでの研究で明らかになっています。
こうした地道な努力を可能にしてくれるのが「グリット」です。
何かの目標に向かう時、目標を投げ出してしまいたくなる瞬間は誰にでも訪れるものです。
つらい気持ちになったり、どうしても気が向かなかったり、あるいは努力に飽きるということもあります。
そんな時にあきらめる人か、我慢強く続けられる人かは「何のせい」するかで予測できます。
目標を投げ出したくなる時、あなたはそれを「何のせい」にするでしょうか。
「固定的知能観」を持つ人は「うまくいかないのは自分に能力がないせいだ」と考えます。そして、「私には向いていない」と考えるのです。
こう考える結果、彼らはそれをやり続けません。早々と見切りをつけて「自分はこれ以上やっても無駄だ」結論づけてしまうのです。
一方「拡張的知能観」を持つ人は「努力不足だった」「戦略を間違えた」「プランを練らなかった」などと自分の努力や行動のせいにします。
こう考える結果、彼らは困難な状況下でも、努力を続けることができます。
自分でコントロールできることに原因があると考えらえれれば「成功は自分の頑張り次第」と信じることができるからです。
こうした態度が大きな成果を得ることに繋がるのです。
自分自身の成長を望まない人がいるとは、私は思いません。
誰でも自分が成長すれば嬉しいはずです。
しかし、固定的知能観の人には自分の成長が不安を駆り立てる原因になってしまうのです。
そして、その不安が業績や成績に悪影響を及ぼします。
なぜなら、「努力によって成長は可能だ」ということを信じていないからです。
『固定的知能観でチャンスを見逃してはいけない』
ここで私自身のことをお話ししましょう。実は、ここまでの話は私の人生を振り返って見ても、納得がいく話だからです。
私は、ビリヤードがとても下手です。大学時代に何回かやったことはあるのですが、救いようがない下手さでした。
ビリヤードに必要な、視覚情報を手の感覚に結びつける神経が、生まれつき劣っているのだ。
私はそう決めつけていました。
だから私は一度もビリヤードを楽しむことができませんでした。
実際、眼と手のコーディネーションは子供の頃からひどかったと思います。
10歳の時、兄とキャッチボールをして、ボールを顔で受け止めて鼻の骨を折ったこともありました。
大学を卒業してから、私にはビリヤード好きのボーイフレンドができました。
そしてある夜、バーで飲んでいたときに「もう一度ビリヤードをやってみよう」とけしかけられました。
ゲームを始める前に、キューの持ち方やショットの仕方など、ビリヤードの基本を教えてもらいました。
そうすると面白いことが起きました。
あれほど苦手だったのに、案外うまくプレーできるのです。
「案外うまく」というのは、控えすぎるかもしれません。
ビリヤード好きの彼にもう少しで勝てるところまでいったのですから。
この時、私は「本当私が上手くなったの?」という高揚した気持ちと「こんなこと、あるわけない。私には向いていないはずだもの」という怖気づいた気持ちの両方を感じていました。
確かにその晩のことは「まぐれ」だったかもしれません。
何日かして、またプレーしてみました。
ビリヤード台に向かった時、私は、やる前から、失敗することがわかっている時のような、強い居心地の悪さを感じました。
そして、その居心地の悪さがプレーの邪魔をしたようで、まったく上手くプレーできませんでした。
「ほら言ったでしょ。この前うまくできたのは、まぐれだったのよ!」
「私はこういうゲームには向いていないんだからね!」
こんな言葉を私は自分自身に投げつけていました。
たかが、ビリヤードの話、人生に関わるようなスキルの話じゃない。
そう思われたかもしれません。
でもこれがたかが「ビリヤードの話」でなければどうでしょう。
実は、人生に関わる話だったら、どうなるでしょうか。
あの時の私がビリヤードを見限ったように、
数学を、
コンピューターを、
文章を書くことを、
リーダーシップを取ることを、
クリエイティブになることを、
リスクをとることを、
プレゼンをすることを、
人間関係を築くことを、
こうしたすべてを見限ったとしたら・・・。
もし、私がこうした人生で大切なことを「自分には向いていない」と考えたとしたらどうなったでしょうか。
素晴らしい成長の機会に恵まれたとしても「成長することなどできない」と思い込んでいれば、現実にも、成長することはありません。
固定的知能間で「努力で能力を伸ばすことはできない」と考えていれば、それは自己充足的予言となり、そう考える人の足を引っ張り続けることになります。
「成長することなんて無理」と思っていたとしたら、頑張る必要などありません。
目標とすべきものが、大変なものであればなおさらです。
「やり抜く力」を発揮する場面などありません。
自分の能力を最大限に高めたいと願うのであれば、自分自身の思い込みを注意深く観察することが大切です。
もし、自分自身が、成功や能力向上を邪魔する考えを持っていると気づいたなら、それを変えてしまうことです。
人は変わることができます。
どんな能力でも、あなたの努力次第で高めることができるのです。
このことは心理学が証明しています。
次に「私には無理だ」と言いたくなったら、こう言い換えましょう。
「今の私には無理だ」と。
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コメント
山崎さんおはようございます。
いいタイミングでいいお話しを紹介してもらえました。自分の趣味の分野ですが、私はまさに今「固定的知能感」から脱却しようとしているところなのです。
(趣味だから出来なくても問題はないのですが、でもこれを越えたら世界が広がる!というところです)
本はたった今注文しました。読んでみますね!
ありがとうございました。
弟さんにも響くといいですね。
ema*
ema*さん
コメントありがとうございます!
良いタイミングでお届けできたようで良かったです!
ema*さんの場合ですと音楽関係でしょうか?
「固定的知能感」って結構無意識になってしまっていたり、それが当たり前になっていることもあるので意識するだけでもかなり変わると思います♪
本もとても読みやすく、かつ実践すればすぐに効果が出るものばかりなので、本当に良い一冊だと思います。
手に取っていただけて良かったです!!
いつも本当にありがとうございます。
山崎