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糸から一枚のストールへ

インド出張先・カシミールから



おはようございます。
Natural loungeのMotoです。




カシミールに来て数日が経ちましたが、
こっちに来てから毎朝5時半に必ず目が覚めます。




その理由が爆音の音。
そしてその正体は、宿泊先のホテル横にある
イスラム教のモスクから大音量で町中に流される " コーラン " です。




以前もお伝えしたように、
この街の95%の人たちはイスラム教徒なので、
お祈りの時間になると、町中にコーランが響き渡ります。




もちろんこれも、文化、宗教なので問題はありませんが
何が僕にとってよくなかったかというと、
部屋のすぐ横に隣接するモスクのスピーカーがあるという。笑




イスラム教徒にとってみたら、最高の部屋かもしれませんが
僕にとっては自分で止めることのできない最強の目覚まし時計みたいなものです。笑




この2、3日は慣れましたが、最初の2日は何事かと思って
飛び起きましたからね。笑




お陰で早寝早起きの習慣が身につきそうですが
こんなところでも、文化の違いを感じています。




さて、先日のメルマガでカシミア原毛から作られる糸のお話をしましたが
覚えていますか?




how to weave 1




もちろん覚えてる?
それは良かったです♪ それでは今日はその糸を使って
実際にストール・ショールを織っていく様子をご紹介したいと思います。




今回もなかなか見ることのできない作業風景なのでお見逃しなく!




まず、生産車の家までは乗合いバスを乗り継いでいきます。
中心の街を離れて彼らが住む村に行くにはバスに乗るのが一番です。
もう慣れましたが、最初は一人で乗るのに勇気がいりました。
なんせこの見た目ですからね。笑




how to weave 2




そして、バスに揺られて小一時間、機織職人の家に到着しました。
早速生産者の家族が部屋へ案内してくれます。
そして部屋に近づくとリズミカルな機織の音が。
カタン・カタンという音はとても心が落ち着きます。
部屋のドアを開けると職人のアジーズさんがカシミアショールを織っていました。




how to weave 3




この先祖代々古くから使われている年季の入った機織機と
セットされた繊細な経糸がすでに芸術、一つの絵のようです。




そして早速アジーズさんに手仕事を見せてもらいます。
手元には女性が紡いだ糸がセットされたシャトルがありました。
こうして順に工程を辿ると、どのように作られているのかイメージが湧きます。




how to weave 4




今アジーズさんはラダック産カシミア100%の糸を使って
ストールを織っています。
カシミア原毛には主に、ホワイト、グレー、ブラウンがありますが、
グレーの原毛を使用してストールを織っていますね。




一回一回糸がセットされたシャトルを飛ばしながら
同じ力でリズミカルに一本一本織りを重ねていきます。




how to weave 5




この時に織る力がばらつくと、織り目が変わったり
生地自体の風合いもバラついてしまいます。
シンプルだからこそ、作業は単純ですが長年の経験と技術を伴う手仕事です。




前回お伝えしたように、糸の太さや撚りの強さがバラついていても
この工程で製品に影響が出てしまうので
全ての手仕事に高い技術が求められます。




これまでにも何度も見ていますが
知れば知るほど難しい仕事だと思います。




そして、真剣に彼の仕事を見ていると
アジーズさんがMotoもやってみるか!と声をかけてくれました。




なかなか自分からは言いだせませんが
内心やってみたかったので、もちろん体験させてもらいました。笑
アジーズさんの説明を真剣に聞く僕。笑




how to weave 6




正直初めての経験ではないので、
アジーズさんや見守る家族のみんなを驚かせようと密かに想いを秘めています。




しかし、実際に機織機に座るとなんとも言えない緊張感が、
この均一におられた織りを自分が台無しにするのではないかというプレッシャーが押し寄せます。




how to weave 7




しかし、経糸が綺麗にセットされいますね。




そして、緊張の瞬間です!
シャトルを手にとって端から端に飛ばします。それ!
と、その瞬間途中で引っかかってシャトルが端まで届かずに止まってしまいました。




how to weave 8




・・・・・・。
見ていたみんなは大爆笑です。笑
その後も、何度かやらせてもらいましたがシャトルを飛ばすのに大苦戦。苦笑




結局今回も何もできなかったという・・・。




やはりそう簡単にはいきませんね。
その後もアジーズさんがやり方を手取り足取り教えてくれましたが
わかったことは、素人の僕にはとても難しいということ。笑
そして一枚のストール・ショールを織るのにはとても時間がかかるということでした。




こうして、前回はカシミア原毛からどのように糸が作られるのか。
そしてその糸を使ってどのようにカシミアストールやショールを
織るのかということを今回実際に知ることができました。




どの工程も機械が使われず、
本当に全て手仕事で行われていることに、
そして何百年も昔からその方法が変わっていないことに改めて驚かされます。




服飾文化としても、一つの商品としても貴重なものだということを
身をもって学んだ訪問となりました。




これで一枚のカシミアストールが出来上がりました。
いかがでした?




ただカシミールの伝統技術はまだ終わりません。
さらにこのストールには刺繍が施されるんです♪




次回は刺繍職人の技をお伝えしたいと思いますので
楽しみにしていてください。




それでは今日も1日頑張りましょう!


コメント

糸から一枚のストールへ」への4件のフィードバック

  1. Avatar匿名

    Motoさんファンの、 ストール大好きオバサン いつも感動してます。

    インドの今が 目の前にある。。。 そして、ストールが。。。

    部屋が、ピンクの壁に赤のカーペット。
    建物は古そうですが、色鮮やかで この色彩感覚が好きです。

    前回の インドのトイレ入口の写真も ステキでした。

    つい、職人さん 腰痛にならないのかな? と 
    気になってしまいました(笑)どうなんでしょう?

    それから、以前から気になってることですが、
    仕上がったストールを、どうやって洗ってるのか? 
    洗剤とか、、干し方とか、、 知りたいです。

    日本の人に、 少しでも多くの 
    ストールの素晴らしさを、、感動を伝えたい、、
    その真剣さが伝わります。 

    インドへ行く度、多くのことを吸収していること
    が 伝わって来ます。

    山崎さんのブログに ”顔”の記事がありましたが、
    Motoさん、「いい顔」。。。 いいですね。。。

    残りの日々も、Motoさんが健康に過ごせますように、
    祈っています。

    P.S 綺麗な黄色? クリーム色? 系の 
       シルクストール 探してます。  

    返信
    1. MotoMoto 投稿作成者

      コメントありがとうございます!そして、返信が遅くなってしまいすみません!
      ファン・・・・。泣けます。ありがとうございます(T ^ T)
      部屋の色合い僕も大好きです。トイレの写真もそうですが
      インドは色彩豊かで、こんなに白黒が似合わない国は他にはないんじゃないかと思います。
      そして、職人のお母さんですが、木製の椅子に座りながらやっていました。確かに腰痛くなりそうですが、背筋もしっかりしていて本当に88歳!!?と思うくらいキビキビと動いていました。すごいですいね。笑
      ご質問の洗いの件ですが、ここカシミールでは染色後や、仕上げに綺麗な川で行います。全ての工房がそうしているわけではなくて、クリーニング屋さんさんもいて、そこへドライで出している工房もあります。素材によって分けていますね。カシミアは縮んでしまうので後者です。
      僕のレポートから少しでも生産者の様子が伝わっていれば本当に嬉しいです。
      また顔もなかなか褒められることはありませんが、いい顔なんて言ってもらえて早速鏡でチェックしました。笑 ありがとうございます!
      ちょっとドタバタしましたが、デリーに戻ってきてこれから最後の買付になります。
      しっかりやり終えて、日本に戻りたいと思います。
      最後に黄色、クリーム系のシルクストールをお探しということですが、もしHPにご希望のお色がない場合は、一度ご連絡いただければ嬉しいです。
      いつも本当にありがとうございます!

      Moto

      返信
  2. Avatar匿名

    うーん、とても興味深い、素晴らしいレポートです!!
    MOTOさん、お身体に気を付けて、頑張って下さい!!!
    次回が楽しみです。           名古屋F

    返信
    1. MotoMoto 投稿作成者

      名古屋のFさん
      コメントありがとうございます!
      また、返信が遅くなってしまいすみません。
      レポート楽しんでいただけて嬉しいです。
      次回は刺繍ぼ様子をご覧いただきたいと思うので
      楽しみにしていてください!
      いつも本当にありがとうございます!

      Moto

      返信

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Profile
Moto
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。

趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。


2018.07.03

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