- 2016/08/28
- writer: 山崎拓
レーの思い出。その1
「着いていきなり高山病になりました・・・」
昨日、Motoがレーに無事に到着したとの連絡がありました。
ただ、着いていきなり高山病になったらしいですが 笑
ちなみにレーは平地でも標高が3500m以上あるので、常に日本の富士山の頂上にいるような感覚です。(Motoは富士山でも高山病にかかっていますから、もはやお約束の展開です)
インターネットに接続できる場所を発見したらしく、少しメールでやり取りをしました。
3年前に僕らが行った時とはまた少し様子が変わっているようで、欧米系の観光客がいたりするなど、少しづつ発展しているそう。なんとなく日本の軽井沢のような雰囲気もあるみたいです。
Motoの話を聞きながら、当時訪れた当時の記憶が蘇ってきました。
カシミヤ山羊探し
レーに滞在したのは数日でしたが、毎日天気が良く、空気もきれいで、温和なチベット系の人たちも優しく、とても良い思い出です。
何よりも世界最高級のカシミヤに出会えた時の感動は今でも鮮明に覚えています。
当時は、情報も全くありませんでしたから、レーに着いてから、まず情報収集から始めました。
カシミヤ山羊を見たいんだけど、どこにいる?
いろいろな場所で聞き込みをしたところ、どうやらいくつか出会うことができるポイントがあることが分かりました。
でも、そのどれもがヒマラヤ山脈やカラコルム山脈の険しい断崖絶壁を越えていかなければならず、標高も5000m以上の場所がほとんどです。さらに、そこに辿り着けば必ず会えるわけではなく、会えない可能性も高い、ということが分かりました。
それらのポイントの中でも安全性とカシミヤ山羊に出会える確率が高いところを教えてもらい、そこを目指すことにしました。
もちろん、標高5000m以上の山道を歩いて超えることは無理なので、専用の車をチャーターするのですが、これがまたバカ高いのです^^;
とはいえ、他に手段がないので、車をチャーターしている業者をいくつも回って、一番信用できそうで価格も妥当なところを選びます。
さらに、車をチャーターすればそこに辿り着けるわけではなく、そのポイントに向かうには外国人の場合、通行許可証が必要なのです。細かいことは忘れましたが、結構な金額だったと思いますし、許可証発行もめんどくさかった記憶があります。
(これらを今回Motoは独りでやならければならないので、結構大変だと思います)
なんとか、ここまで準備を整え、いざカシミヤ山羊に出会うために出発します。
標高5000mの山越え
街を出ると、数時間で景色は一変しました。
ヒマラヤ山脈に囲まれたどこまでも続いていそうな荒野が広がります。ここまでくると人はもちろん、植物もほとんど生息していない厳しい環境です。
今まで経験したことのない風景を見て、ワクワクすると同時に、危険と隣あわせの環境に不安も覚えます。
数時間進むと、もはや道とは思えないような山脈の悪路に入ります。右側は今にも崩れ落ちてきそうな赤土色の岩肌が顔を覗かせ、左側は断崖絶壁が広がっています。
万が一、谷に落ちたら生きては帰れないだろうな・・・
そんな考えも一瞬頭をよぎります。
街を出て、約6時間。
今回のポイントで最も標高の高い5360m地点にたどり着きました。
空気は澄んでいますが、肺に入り込む酸素の量が極端に少なく感じます。呼吸は荒くなり、少し歩くだけでも心拍数が上がり、疲労感が体を襲います。明らかに今まで感じたことのない体の変化を感じます。
いつまでかかるのだろう・・・
口には出さずとも体の疲労に気持ちが負けそうになります。
さらに、雪が積もり氷が張った山道を抜けていきます。
時間にして8時間。
その時です。
ドライバーが「あそこにいるぞ!」と指をさします。
彼が指さした方を見てみると・・・
小さな白い物体が見えます!
ついにカシミヤ山羊を発見しました!!
急いで車から降りて、近づいていきます。
そして、そのうちの一匹を抱きかかえると・・・
おー、めっちゃきもちいい・・・。
触れた時の感触はなんとも言えないやわらかさ。
本物のカシミヤに触れた瞬間でした。
ヒマラヤの過酷で厳しい環境で生きるために進化したカシミヤ山羊だからこその肌触りと温かさを実感しました。そして思ったものです、いつかこのカシミヤの毛を使った高級ストールを自分たちでも必ず扱おう、と。
そして、そんな決意をした後、Motoは高山病にかかりました 笑
逆に今回はすでに高山病になっているので、これからの方が免疫ができてかかりにくいかもしれません^^;
まあ、とにかく。
カシミヤを探し当てて見つけるのもかなり大変です。そして、危険も伴いますから、無事にカシミヤに出会い、何よりも無事に行って帰ってくることを願っています。
きっとまたこのメルマガでも話を聞かせてくれるはずです。
楽しみにしていてくださいね!
PS.
あれから3年経った今、当時あこがえていた最上級のカシミヤストールを扱えるようになりました。今年はカシミヤのラインナップも充実させていきますからこちらもご期待くださいね!
↓
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コメント
Profile
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
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