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技術の伝承と心の伝承

おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。



先週末地元のお祭りがあり4日間仕事を休ませてもらったのですが、そのお祭りも無事に終えることができました。
いやー今年も本当に良かったです。



ブログのプロフィールにも書いていますが、日本国内はもちろん海外へも行くようになって最近はより地元の文化に魅力を感じるようになりました。
そしてそんな文化の一つが祭礼行事です。
全国津々浦々伝統的なお祭りがあると思いますが、僕らの地域のお祭りも400年以上代々続いてきました。







僕が暮らす長野県の木曽という地域は山間にある場所ですが、江戸時代には中山道の宿場として栄えました。
当時の名残で言えばそれぞれの宿場に酒造があったり旅籠が残っていて、この辺りで有名な宿場町といえば奈良井宿や馬籠宿、妻籠宿があります。



そして毎年必ずそれぞれの宿場ででこうしたお祭りがあるわけですが、どの宿場にも昔から何も変わらない伝統的なお祭りが現代に残っています。






僕らのお祭りは「藪原祭」と言うのですが、簡単に言えば御神輿の前後を挟むように屋台(山車)2台が宿場町を移動して、一軒一軒獅子舞をしながら厄落としをしていくというものです。







書いてしまえば単純な話なのですが、そうは言っても色々とそんな簡単ではないのが伝統ですよね。笑



ちなみに僕はこの2台ある屋台(山車)のうち1台を管理する"上獅子"という団体に所属しているのですが、団体のメンバーが現在約100人。
その中でも世代別で3つ分かれていて、僕は一番若い年代が属する18歳から43歳までのチームに入っています。






そして僕らの団体の役割は御神輿の前を移動する屋台(山車)を運行しながら、獅子舞をして厄祓いをしていくというものです。
なので団体に入ったらまず獅子舞を習います。
僕も入ったばかりの20代の頃は毎晩お風呂の桶で獅子舞を練習していました。笑






そして若い頃は獅子舞の練習、さらにお囃子の練習をして、30代になると屋台を運行する技術を身につけます。
ただ、その30代から覚える屋台の運行が一筋縄ではいかないんです。



木製の屋台は4トンあるのですがブレーキもエンジンもついていません。
その形は江戸時代から変わらず、タイヤも木製のタイヤが4本ついています。







そしてそのタイヤに一人ずつついて、木の棒一本で屋台をコントロールしていくのですがこれが非常に難しく危険も伴います。
木曽路は平らな道が少なく、僕らが運行する道も細くて急斜面ばかりです。
車がやっと登るような道を人を乗せたままこの屋台を運行していくので、担当するメンバーは自分の安全はもちろん、屋台の運行に携わる人全ての安全面を担います。






それでもみんな自分達が子供の頃から使っている道を自分達で下ろしたいと思うメンバーばかり。
団体に入った頃からいつか自分もその大役を担いたいと思っているんですよね。



ただ危険も伴うので誰でも選ばれるわけではなくて、人選された4人がその役を任されます。
もちろんこの4名だけが全てではなくて、その周りで多くのメンバーがサポートするのですが、僕が初めて任命された時は緊張と興奮で前日全く眠ることができませんでした。



獅子舞もこの屋台運行も2日間にわたって朝から晩まで行うのですが、全て終わった時には皆手の皮は剥けて、体もあざだらけ。
これだけ書いてしまうと誤解を招いてしまうと思いますが、自分達の文化を守って、そして無事祭りが終わった時のあの高揚感は人生でもそう感じることはできません。



こうした自分達独自の文化を守っていくというのは、インドの織物技術が継承されているのと通じるところがあると思うんですよね。
そしてそんな彼らの伝統に強く惹かれるのは、僕自身のこうしたバックグラウンドがあるからかもしれません。







技術の伝承と、心の伝承。
技術があっても気持ちがなければ続かないし、気持ちがあっても技術がなければ終わってしまいます。



大きなことは言えませんが、僕にできるのは自分自身がその両方を身に付けて、そしてそれを一人でも多くの若いメンバーに伝えていくことです。
400年続く自分達の文化を1年でも多く続けていけるように、これからも自分ができることをやって子供たちのあの嬉しそうな顔を見ていきたいと思います。



いやーしかし、今年も良いお祭りになりました。
興奮冷めやらぬ中書いているのでうまく説明ができているかわかりませんが、何よりもこうして地元のお祭りで4日間も休めるのは相方である山崎の理解のおかげです。



こうした経験は間違いなく仕事でも活かせるはずなので、また今日から集中していきたいと思います。笑



というわけで、それでは今日も1日頑張りましょう!



コメント

技術の伝承と心の伝承」への2件のフィードバック

  1. Avatar匿名

    神様をお迎えし、厄を落とし、地域が栄える400年以上もの伝統のあるお祭りをまもっていかれているのは素晴らしいですね!
    そして御神輿に山車に獅子舞も有るなんて🥰賑やかでワクワクします。
    文や美しい写真からも真剣に伝承されているのが伝わってきます。Motoさんは山崎さんに支えられているおかげでまた次の世代へ心と技術を伝承されていけるんですね。心洗われました。NY

    返信
    1. Avatarnaturallounge.jp

      NYさん
      そう言っていただけると嬉しいです。
      特に有名なお祭りというわけではありませんが、それでもお祭りは僕らが守っていくべき地元の大切な文化です。
      今年も祭礼中にたくさんの子供達と触れ合いましたが、みんなまさにワクワクして楽しそうでした。笑
      Natural Loungeを始めてからずっと祭りに参加できているのは山崎の理解があるからこそです。
      僕も祭り前になると毎年ソワソワしてしまうのですが、山崎も笑いながらおおめにみてくれています。笑
      自分にできることこれからもやっていきます。
      Moto

      返信

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Profile
Moto
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。

趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。


2024.07.16

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