- 2025/11/18
- writer: Moto
「織物の女王と呼ぶにふさわしい逸品は、秋にこそ映える」
おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。
今週も、先日リピーターのお客様にお選びいただいたカシミールの織物についてお届けします。
そして今回ご紹介するストールを選んでくださったのも、前回に続き名古屋のKさん。
前回は、Kさんが選ばれた素晴らしいアーリ手刺繍のストールをご紹介しました。
流れるように伸びるデザイン。
そして、手刺繍ならではの浮き上がるような立体的な陰影。
あのアーリの存在感を知っているKさんが、次に選んだのが本日の主役、“織物の女王”と呼ぶにふさわしいカニ織の逸品です。
アーリが「動」だとすればカニ織は「静」。
どちらも長い時間を積み重ねて生まれる手仕事ですが、実際に産地を訪れ、職人の手元を間近で見てきた僕の率直な感想がまさにこれです。
そしてカニ織は、まさにインド織物の最高峰ともいえる手仕事。
いや、世界を見渡しても、これほど高度な技術を持つ織物は、他にそう多くはないかもしれません。
そして実は、Natural Loungeで手織りのカニ織を扱うのは今回が初めて。
その理由は、現地でも出回っている数が圧倒的に少なく、非常に希少だからです。
ニードル刺繍やアーリ手刺繍のように、針と糸さえあれば作れるわけではありません。
カニ織には、専用の木製の織り機が必要です。
そのため、そもそも生産できる職人が限られているから。

カニ織の魅力は、まさに作り手の技術と時間の積み重ねにあります。
織る工程は非常に手間がかかり、一枚のストールが仕上がるまでには、気の遠くなるほどの時間が必要です。
だからこそ、カニ織は単なる織物ではなく、ひとつの芸術作品としての輝きを放つと言っても過言ではありません。
その精緻さ、立体感、そして色彩の深み――すべてが、カシミールの職人の知恵と時間の結晶。
手に取るたびに、長い伝承と努力の物語が感じられる、それがカニ織の最大の魅力です。
僕らがカニ織を扱うのは今回が初めてですが、これまで幾度となくカシミールの工房を訪ねるたびに、その魅力を感じ、いつか扱いたいと思ってきました。
そして今年、ついに仕入れることができたのがこの一枚になります。

カニ織一般的にshーるサイズが多いのですがこちらは珍しい大判サイズ。
ベースの生地もブラックやオフホワイトのものが比較的多いカニ織の中で、こちらは優しい柔らかなピンク色。

はっきりと主張するアーリ刺繍を動とするならカニ織は静。
その静けさは、ストールからもはっきりと伝わってきます。

柄や色の切り返しは正確で緻密。
この横糸の一本一本をシャトルを使わず職人が縦糸を数えながら通していきます。


そして、カニ織の最大の魅力は、その軽さにあります。
もちろん使用されているのは、インド・ラダックの標高5,000mで育てられたパシュミナ原毛。

全て手で横糸を通す手仕事のため、シャトルを使った通常の手織りと比べても、圧倒的な柔らかさに仕上がるのです。

パシュミナ本来の温もりに加えて、手仕事の極みの技による柔らかさも備えています。
ジャカード織ではできない、唯一無二の織り。

僕のカニ織に対する正直な印象。
初めて目にしたときは、なかなかその魅力がすぐには伝わってきませんでした。
しかし、見ているうちに、その静かに漂う佇まいと、醸し出す優しいオーラに次第に惹かれていきました。
もちろんこのストールも同じ。
眺めれば眺めるほど、職人が静かな工房で丁寧に織っている姿が目に浮かびます。



そして、僕がこのストールにまさにぴったりだと思うシチュエーションがあります。
これはあくまで僕の勝手なイメージですが(笑)
自然に囲まれた宿のこんな暖炉のある空間で、このストールを羽織ったら、空間と調和して本当に素敵だろうなと感じます。

カシミールも大自然に囲まれた場所。
職人たちが生まれ育ったちのもまさにこんな景色と木の温もりが伝わるところだからですかね。

もちろん外の光に当たったこのストールも素敵です。

柔らかな生地が風にそっと揺れると少しの動きが加わり、より一層魅力的に見えます。

世界最高峰の織。
限られた職人しか生み出せない、織の宝石。
職人の一手一手が積み重なり、ようやく生まれる、唯一無二の布。
「織物の女王と呼ぶにふさわしい逸品は、秋にこそ映える」
その言葉がぴったりと当てはまる、至高の一枚です。
この柔らかく優しい色使いが、Kさんのコレクションにそっと華を添えてくれることを願っています。
(Kさんいつもありがとうございます)
Natural LoungeのMotoです。
今週も、先日リピーターのお客様にお選びいただいたカシミールの織物についてお届けします。
そして今回ご紹介するストールを選んでくださったのも、前回に続き名古屋のKさん。
前回は、Kさんが選ばれた素晴らしいアーリ手刺繍のストールをご紹介しました。
流れるように伸びるデザイン。
そして、手刺繍ならではの浮き上がるような立体的な陰影。
あのアーリの存在感を知っているKさんが、次に選んだのが本日の主役、“織物の女王”と呼ぶにふさわしいカニ織の逸品です。
アーリが「動」だとすればカニ織は「静」。
どちらも長い時間を積み重ねて生まれる手仕事ですが、実際に産地を訪れ、職人の手元を間近で見てきた僕の率直な感想がまさにこれです。
そしてカニ織は、まさにインド織物の最高峰ともいえる手仕事。
いや、世界を見渡しても、これほど高度な技術を持つ織物は、他にそう多くはないかもしれません。
そして実は、Natural Loungeで手織りのカニ織を扱うのは今回が初めて。
その理由は、現地でも出回っている数が圧倒的に少なく、非常に希少だからです。
ニードル刺繍やアーリ手刺繍のように、針と糸さえあれば作れるわけではありません。
カニ織には、専用の木製の織り機が必要です。
そのため、そもそも生産できる職人が限られているから。

カニ織の魅力は、まさに作り手の技術と時間の積み重ねにあります。
織る工程は非常に手間がかかり、一枚のストールが仕上がるまでには、気の遠くなるほどの時間が必要です。
だからこそ、カニ織は単なる織物ではなく、ひとつの芸術作品としての輝きを放つと言っても過言ではありません。
その精緻さ、立体感、そして色彩の深み――すべてが、カシミールの職人の知恵と時間の結晶。
手に取るたびに、長い伝承と努力の物語が感じられる、それがカニ織の最大の魅力です。
僕らがカニ織を扱うのは今回が初めてですが、これまで幾度となくカシミールの工房を訪ねるたびに、その魅力を感じ、いつか扱いたいと思ってきました。
そして今年、ついに仕入れることができたのがこの一枚になります。

カニ織一般的にshーるサイズが多いのですがこちらは珍しい大判サイズ。
ベースの生地もブラックやオフホワイトのものが比較的多いカニ織の中で、こちらは優しい柔らかなピンク色。

はっきりと主張するアーリ刺繍を動とするならカニ織は静。
その静けさは、ストールからもはっきりと伝わってきます。

柄や色の切り返しは正確で緻密。
この横糸の一本一本をシャトルを使わず職人が縦糸を数えながら通していきます。


そして、カニ織の最大の魅力は、その軽さにあります。
もちろん使用されているのは、インド・ラダックの標高5,000mで育てられたパシュミナ原毛。

全て手で横糸を通す手仕事のため、シャトルを使った通常の手織りと比べても、圧倒的な柔らかさに仕上がるのです。

パシュミナ本来の温もりに加えて、手仕事の極みの技による柔らかさも備えています。
ジャカード織ではできない、唯一無二の織り。

僕のカニ織に対する正直な印象。
初めて目にしたときは、なかなかその魅力がすぐには伝わってきませんでした。
しかし、見ているうちに、その静かに漂う佇まいと、醸し出す優しいオーラに次第に惹かれていきました。
もちろんこのストールも同じ。
眺めれば眺めるほど、職人が静かな工房で丁寧に織っている姿が目に浮かびます。



そして、僕がこのストールにまさにぴったりだと思うシチュエーションがあります。
これはあくまで僕の勝手なイメージですが(笑)
自然に囲まれた宿のこんな暖炉のある空間で、このストールを羽織ったら、空間と調和して本当に素敵だろうなと感じます。

カシミールも大自然に囲まれた場所。
職人たちが生まれ育ったちのもまさにこんな景色と木の温もりが伝わるところだからですかね。

もちろん外の光に当たったこのストールも素敵です。

柔らかな生地が風にそっと揺れると少しの動きが加わり、より一層魅力的に見えます。

世界最高峰の織。
限られた職人しか生み出せない、織の宝石。
職人の一手一手が積み重なり、ようやく生まれる、唯一無二の布。
「織物の女王と呼ぶにふさわしい逸品は、秋にこそ映える」
その言葉がぴったりと当てはまる、至高の一枚です。
この柔らかく優しい色使いが、Kさんのコレクションにそっと華を添えてくれることを願っています。
(Kさんいつもありがとうございます)
コメント
Profile
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
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