- 2023/03/06
- writer: 山崎拓
色々な感情が詰まった場所でした・・・
「松本パルコ閉店」
先日、Motoのメルマガを見て、このニュースを初めて知りました。
その率直な感想は、
マジかー・・・
残念。。。
ということに尽きます。
県外にお住まいの方からするとそれほど驚くことではないかもしれませんが、県内にお住まいの方の中には結構びっくりされた方もいらっしゃるかもしれません。
それほど松本パルコは県内、特に松本近隣の住民にとっては大きなランドマーク的な存在だったと思います。
さらにMotoも話していましたが、僕らにとっては松本パルコは忘れようにも忘れられない色々な思い出や感情が詰まった特別な場所。
起業当初、まだ松本のお店もインターネット通販も全く軌道に乗らなかった時、あるTシャツ屋の社長さんと知り合うことをきっかけに松本パルコで初めて対面でストールの販売をすることができたある意味で僕らの原点とも言える場所の一つ。
松本パルコで初めて僕らと全く接点のないご新規のお客さんに初めてストールを手に取っていただいたことは昨日のことのようによく覚えています。
また、初めからストールを販売できたのではなく、そこに至るまでも様々な出来事がありました。
そもそも当時は開業したとはいえ、松本のお店は事務所兼倉庫として使っていて、実店舗として機能していませんでしたし、インターネット通販でも全くストールが売れませんでした。
どのくらい売れないか?というと、誰がどう見ても商売として成り立たないレベルでした・・・
もう時効なのでぶっちゃけてしまうと、一本のストールを販売するのに約10倍の販促費をかけても売れない状況。
つまり例えばストールの値段が1万円だとすると10万円のコストをかけて販売しようとしても一本も売れないレベル・・・
しかも一本売るのに何ヶ月もかかるんです、、、
当たり前ですが、売ろうとすればするほど赤字になり、さらに時間も経っていくため、事業を続ければ続けるほどどんどん廃業に近づいていく状況でした。
そんな状況を少しでも緩和しようと、当時いたメンバー3人でそれぞれ本業をしながらアルバイトを掛け持ってそのアルバイト資金を事業資本に入れるということを始めました。
今思えば、ちょっと正気の沙汰とは思えないのですが、自分達の生活水準はめちゃくちゃ下げ、少しでも事業資金に入れて、本業の資金がショートしないようにすることだけを考えていました。
人間に例えれば、流血がひどく、止血もできず、少しでも輸血をして出血多量になって意識を失うことだけは避けているような状況。
それをしながらどうしたらストールを売ることができるか?ということを四六時中考えていました。
そして、これもぶっちゃけ話ですが、当時はお客さんに喜んでもらうとか、満足してもらうとかそんなことを考える余裕は全くなく、とにかく目の前の売上を立てることだけを考えていたんですよね。
そして、これも起業当初アルアルなのですが、こうしたことに傾倒すればするほど、余計商品が売れなくなるという悪循環に陥るんです・・・
なぜかというと、自分達の目にはお客さんではなく商品しか見えてないので、商品のことだけを考えてしまい、お客さんのことを考えない独りよがりな販売になってしまいがち。
お客さんが何を求めているか?お客さんのニーズや欲求、感情について考えることができず、この商品は素晴らしいから絶対に売れるはず!と。
でもどんなに商品が良くてもストールに興味もなく、欲しくもない人に手に取ってもらえるはずがありません。
しかも当時は、そもそも経験もありませんし、実際のお客さんとの接点がほぼなかったので、どうしても頭の中で想像することしかできず、余計にこういう深みにはまっていってしまったんですよね・・・
その状況を打破するために、とにかく実際のお客さんとの接点を少しでも作ろう!ということを考えました。
そして、ちょうどその頃、僕がアルバイトさせていただいていたTシャツ屋の社長さんからある提案をいただいていたんです。
それは、「アルバイトで販売実績がしっかり出せるようになったら年末年始のパルコの催事でストールを一部分で販売させてもらえる」というもの。
これはもう千載一遇のチャンスだと思いましたよね。
まさに願っていた環境が作れるかもしれない!と。
ちなみに、この社長さんがなぜこんな提案をしてくれたか?というと、僕はアルバイトの応募をするときに「自分はストールの専門店をやっていて、今は状況が厳しく本業だけではやっていけないので、本業が軌道に乗るまでの間この会社で販売の経験をさせていただいたい」ということを伝えた上で応募させていただいていました。
そしてアルバイトを選択する上でも、できるだけ事業にとってプラスになる経験ができるアパレル販売の職種に絞って応募をしていました。
それと同時に、本業のことを隠して応募することはしたくなかったので、全て本音で話すようにし、事業にかける想いや、今やっている活動やこれからの展望、そしてアルバイトはあくまで本業が軌道になるまでの学びのため、ということを伝えさせていただいていました。
当然ですが、そんなアルバイトはどの会社だって採用したくありませんから、受けるところ、受けるところ、はじから落ちていきました 苦笑
そんな中、この会社の社長さんは「若い頃の自分を見ているようだ!」と言って、「厳しい現場だけど、うちでアルバイトしてみる?」と言ってくださったんです。
なので、僕も変わっていましたが、この会社の社長さんもかなり変わっていましたよね 笑
(もちろん、今はめちゃくちゃ感謝しています)
そして、この会社は全国でTシャツを販売していて、僕はこのTシャツの販売員として初めて松本パルコの店頭に立つことになりました。
もちろん、この時はまさか松本パルコで自分達のストールを販売できることになるなんて夢にも思っていませんでした。
ここから先もたくさんのパルコネタがあるのですが、今日は長くなってしまうので、また次回以降にこの続きはお話しさせていただきますね。
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Profile
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
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先月、シルクストールを購入いたしました。ふんわりして且つ美しいお品でした。Googleの口コミには入力しませんが、他の方法で匿名の応援コメントが出来るのならお手伝いします。
コメントありがとうございます!
またシルクストールも手に取ってくださり本当にありがとうございます。
これからの季節にも大活躍する素材ですので、ぜひいろいろなシーンでご活用ください!
匿名の応援コメントについてもありがとうございます!
またアンケートなどお願いすることがあるかもしれませんが、その時にはご協力いただければ嬉しいです。
いつも本当にありがとうございます。
山崎