- 2016/11/11
- writer: 山崎拓
カシミア、カシミヤ、パシュミナ?
11月に入り、気温がグッと下がってきましたね。そんなこともあり、最近当店では保温性が高く、優れた風合いのカシミアストールをお求めいただくことが多くなってきました。
あなたはカシミアと聞くとどんなイメージを持っているでしょうか?
高級素材で、肌触りが良くて暖かい。きっと多くの方がこのようなイメージを持っているのではないかと思います。
でも、カシミアストールといっても値段もピンキリだし、お店によって呼び方も違ったりしてよく分からない・・・
という方も多いのではないでしょうか?
当店のお客さんでもそういった方がいらっしゃるので、今日はカシミアストールについてのお話をしようと思います。
まず、そもそも呼び方がなんでたくさんあるの?
という疑問について。
カシミア、カシミヤ、パシュミナ
この表記は同じものを表していることもあったり、違うものを表していることもあります。(なんだか余計にわかりにくですね^^;)
まず、日本ではカシミアやパシュミナと表記することはできず、カシミヤと表記することが一般的です。(消費者庁家庭用品品質表示法で決まっているんですね)これが余計にわかりにくくしている要因なのですが・・・
なので、多くのお店でも中身はどうあれ、表記はカシミヤとしているところが大多数だと思います。
ただし、いろいろ調べていくと、一般的な認知としてはカシミヤよりもカシミアの方が広いことが分かります。カシミアはcashmereと英語で書きますが、この発音の部分で変わってくるんですね(イタリアとイタリヤみたいな 笑)なので、実際は呼び方の問題であってどっちが正しくてどっちが間違っているということはありません。
ウィキペディアにはこのように記載されています。
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【カシミア】
消費者庁家庭用品品質表示法の表記はカシミヤ。名前は、インドの北部高山地帯のカシミール(Kashmir)地方の古い綴りに由来する。
毛質は細く、柔軟で独特のぬめりがある。保温性と保湿性に優れ、生産量が少ないため、高級素材の代表とされる。
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(ちなみにWikiにはカシミヤと検索してもカシミアと表示されます。このことからもカシミアという呼び名の方が一般的だと推測されます)
実際に、世界最大の検索エンジンgoogleでの検索数を調べてみると、カシミアストールが32690、カシミヤストールが31990です。(2016年10月現在)
そしてパシュミナはなんなのか?
というと。
これもWikipediaからの引用です。
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パシュミナは、カシミヤ繊維等を糸に紡ぎ、織り上げた、ネパールやインドで伝統的に作られてきたストール・ショールおよびその素材を指す。
非常に弱い糸から生地を織り上げるため、ネパールで古くから経糸にシルクを用いている。
これに対してインドでは古くよりパシュミナ素材のみで織り上げられるストール(通常、100%パシュミナストールと呼ばれる)が主となり、この織りを「DIVINE WEAVE」と呼んでいる。
一般的なカシミヤストールは、カシミヤ繊維の持つ縮充性を利用してフェルト化させた生地を用いるが、パシュミナストールは、カシミヤ繊維を糸に紡ぎ、織り上げるため、生地が薄く、光沢感が高いと言う特徴を持つ。 近年、そのファッション性の高さから、欧米や日本等の先進国を中心に流行したため、それらの地域ではパシュミナという名称が一般化された。
パシュミナストールの素材もまたパシュミナと呼ばれる。伝統的には、パシュミナはヒマラヤ山脈に生息するカシミヤ山羊およびその近似種から採取された素材とされているが、明確な定義が無いため、現在は低ランクのカシミヤ繊維やウール繊維で作られたものが主流となってしまい、化学繊維のものまでパシュミナとして販売されていることがある。
日本国内に流通しているパシュミナの多くが、こうした粗悪品となっており、実店舗で風合いを確認した上で購入するか、通信販売で購入される場合も返品保証等のある店舗で購入するべきである。
なお日本では家庭用品品質表示法上、パシュミナと言う繊維の用語は認められていないため、ウールまたはカシミヤと表記される事が多い。
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少し長くなりましたが、カシミア、カシミヤ、パシュミナというものはこのような定義や背景情報があるということですね。
日本ではこれが過度の一般化をされてしまい、すべてカシミヤという表記になることでよりわかりにくくなっているというのが現実です。
なので、カシミア素材のストールやニット、コートなどを購入するときは、お店の方が素材の背景情報を知っていることや、ホームページにしっかりと詳細内容が記載されているか、確認してから決めると失敗が少なくなると思います。
ちなみにナチュラルラウンジではカシミアストールと表記するものはすべてインドカシミール産のカシミア100%を使用しています。また、手紡ぎ・手織り・手刺繍のカシミアストールはインドカシミール地方のラダック・レーのヒマラヤ山脈標高4000m以上の高地に生息するカシミア山羊から取れたパシュミナを使用しています。
(過去に僕はもちろん、前回バイヤーMotoが実際に現地に訪れた地域ですね)
カシミアストールはもちろん、カシミアを使った衣類を検討するときには今日の話を参考にしてみてください^^
PS.
今日は呼び方の解説だけでも長くなってしまったので、より詳しい内容についてはまた次回以降にお話ししますね。
PPS.
ちなみに僕らが7年前にインドに初めて行ったとき。露店でインド人が「これはパシュミナ100%ストールだ!」(英語だと「ピュアパシュミナストール」と言われます)と言われて買ったストールがあります。
日本に帰ってきて検査をすると・・・・
ポリエステル100%でした 笑
日本もそうですが、海外での買い物はもっと注意が必要ですね。。。
PPPS.
最高グレードのパシュミナ100%を使った手織りストールはこちらです。
コメント
Profile
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
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天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
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