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「唯一無二、世界に誇るカシミールのニードル刺繍」

おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。



前回はアーリ刺繍をご紹介しましたが、今回はカシミールが誇るもう一つの最高峰の手刺繍、「ニードル刺繍(Sozni)」についてお話しします。








アーリ刺繍が軽やかなリズムと曲線から生まれる躍動感で"踊る"とすれば、ニードル刺繍は職人の集中と時間が布に"息づく"手仕事です。
一針一針に命が吹き込まれ、完成するまでに何年もかかることもある、その静かで深い魅力に心を奪われます。



まず、この刺繍の魅力のひとつは、パシュミナ生地との相性の良さです。








柔らかく温かいパシュミナの上に、刺繍を施すことで、布全体が絵画のように浮かび上ががります。



ニードル刺繍は、一本の針と糸だけで布地に細かく縫い込んでいく技法です。
狭い範囲の中に数百針も一針一針さすことがあり、完成までに数年かかることも珍しくありません。






その緻密さは、光を受けると微妙な影が浮かび、布がまるで小さな彫刻のように輝きます。



現地の工房を訪れると、静かな空間の中に職人が施す針が布をたぐるかすかな音だけが響きます。
布の上に息をするのを忘れるほど緻密な刺繍が一針一針施され、一方でその仕上がりは壮大な大地をイメージするほどの模様が描かれていきます。



職人がいる空間はまるで時間がゆっくりと流れているかのよう。
ニードル刺繍は一針ごとに職人が集中し、布に命を吹き込んでいく感覚です。









そして、これほど長い年月をかけて生み出されてきたニードル刺繍も、この美しい技術を操る職人の数が、年々少なくなっているのが現実です。



現地でも、ニードル刺繍の完成度の高いストールを作れるマスタークラスの職人はごくわずか。
彼らは幼い頃から家庭や工房で技術を学び、何十年もかけて腕を磨いてきました。









模様のデザイン、糸の選び方、布の扱い方、針先の感覚——こうしたセンスはそれぞれの家系で受け継がれてきた貴重な伝統。
知識は形に残っていないため、すべて彼らが手で覚えているものです。







僕らもブログで、パシュミナ生地の色と、刺繍糸の色は職人のセンスと表現しますが、まさにそれはそれぞれの職人の歴史、伝統と言えます。



量産品が溢れている現代で、このような長い年月を経て作られるニードル刺繍のストールは、世界的に見ても非常に希少です。






もちろん日本ではこれほどの刺繍技術がカシミールほどの規模で残っているところはありません。
一枚の布に込められた職人の集中力と技術、そして時間の重みを想像すると、その価値の大きさが自然と伝わってきます。
触れるたびに職人の息づかいや、何世代にもわたって受け継がれた文化を感じることができる。






それがこのカシミールのニードル刺繍の最大の魅力だと僕らは考えています。



ニードル刺繍は、ただ美しいだけでなく、カシミールの伝統文化そのものを象徴しています。
今もなお世界中で高く評価され続けていますが、私たちが目にできる作品はすべて、職人一人ひとりの手仕事の証。







40年前も、日本で静かにその価値を認められてきたカシミール刺繍。



今のファストファッションにあふれる時代だからこそ、その魅力はより際立ち、改めて見直されるべき、世界に残る希少な手仕事、それが世界に誇るカシミールのニードル刺繍です。



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Profile
Moto
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。

趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。


2025.10.10

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