気持ちだけは今でも変わりません。

先日、ある男性のお客さん（Sさん）がご来店されました。

Sさんは東京にお住まいで、以前からWEBサイトでお店のことはチェックしてくださっていたそう。

ただ、インターネット通販は慣れていないことと、どうしても実際に商品を見てみたいということで、わざわざここまで足を運んでくださったんです。

そして、Sさんは元々ものすごくストールが大好きな方で今までも色々なストールを手に取ってきた、というお話を聞かせていただきました。

誰もが知っている有名ブランドはもちろん、すごくマニアックなストールまで。

今までたくさんのお客さんと関わらせていただいてきましたが、こうしたお話ができる男性というのは決して多くないので、とても興味深く聞かせていただきましたし、純粋にストールの話で盛り上がれるのはとても楽しかったです♪

一方、インドストールについてはSさんはそこまで詳しくないということだったので、素材や製法についても色々とご説明をさせていただきました。

そんな話をしながらいくつかストールをご試着頂いたのですが、やっぱり普段から慣れているということもあり、どのストールを纏ってもすごく様になっている。

中には鮮やかで普通だったら男性はちょっと躊躇してしまいそうな色合いのものもサラッと身につけられる姿を拝見していると、こっちまで嬉しくなります♪

あー、やっぱり似合う人には似合うんだなーと。

この日はシルク100%やカシミヤ100%を中心に試していただき、最終的に３枚のストールを選んでいただきました。

３枚ともすごく似合っていましたし、Sさんもとても喜んでくださったので、遠方からわざわざ来て頂け、本当によかったなーと。
（Sさん、ありがとうございます！）

そして、今回Sさんとのやりとりと通じて、改めて感じたことがあります。

それは、起業当初「男性ストール専門店」で大失敗をしたとき、諦めないで続けていて本当によかったということ。

当時は本当に厳しい状況で、内情はいつ潰れてもおかしない、というところまで追い詰められたこともありました。

意気揚々、自信満々で立ち上げたWEBサイトには注文はおろか、電話や問い合わせも一切来ない状況・・・

日々資本は減り続け、本業だけでは続けることができなかったので、全員でアルバイトを掛け持ちし、その資金の一部を事業に入れて凌ぐという経験もしました。

お店の近隣市域で毎日一日中チラシを配ったり。

地元のデパートで催事の仕事をいただき、ストールではなくTシャツを売ったり　笑

今振り返れば当時はストール屋というより何でも屋みたいな感じでしたが、本業は「男性ストール専門店ナチュラルラウンジ」だったんですよね。

でも、起業してから数ヶ月経ってもストールは全く売れなかったので、ここで初めて自分達の立てている前提や仮説が間違っているかもしれない、ということに気がつきました。

その時に、方向転換をして、「男性ストール専門店」から「ストール専門店」に変え、理想の顧客像を男性から女性に変えてもう一度ゼロから事業を立て直しました。

WEBサイトも一新し、事務所兼仕事場を店舗をとして開放し、催事でもTシャツではなくストールをしっかり販売できるようにしました。

それから毎月、毎週、毎日、事業のあらゆる部分を改善し続けることで、少しずつ結果も出るようになってきて、今に至るわけですが、気持ちの部分は当時と全く変わっていないんですよね。

つまり、今は名前こそ「男性」ストール専門店ではありませんが、気持ちは女性はもちろん、男性にも肌にも体にも優しい天然繊維100%のストールの魅力をもっともっと伝えていきたい！と強く思っています。

そして、不思議なことに「男性専門」をやめてもっと広い枠でストール専門店を定義し直した後の方が、少しずつ男性のお客さんが増えてきているんですよね。

「男性専門」で打ち出していたときは箸にも棒にもかからなかったので・・・
これは本当にやってみなければわからないことでした。

こうしたお客さんの中には今回のSさんのように元々ストールが大好き！という方との出会いもあって。

こういうことがあると、どうしても起業当初の頃を思い出してしまう。

当時を少し思い出すだけでも、いろいろな感情が湧き出てきますが、少なくとも本当に続けていてよかったなーと　泣

これからもこうした素敵なご縁に巡り会えることを楽しみにしながら日々の仕事に全力で取り組んでいきます。

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Profile

山崎拓

1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
３児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。