- 2018/05/25
- writer: 山崎拓
The Power of Habit
『繰り返し行っていることが、われわれ人間の本質である。
さすれば卓越するということは行動ではなく、習慣に現れるものである』
ーアリストテレスー
最近、ある面白い本を読みました。
それは人の習慣に関するもの。
「The Power of Habit」和訳すると「習慣の力」というタイトルです。
僕は昔から色々なことを習慣化することを意識して日々の生活をするようにしているのですが、「習慣の力」というものは本当にすごい!ということは自分でも体感しています。
なので、この本のタイトルを見た瞬間につい衝動買いをしてしまいました 笑
読んでみると、予想以上に興味深い内容で、より習慣というものがどれほど人の人生に大きな影響を与えるか、ということが改めてわかりました。
きっとあなたも日々の生活の中で意識して取り入れている習慣があったり、逆にやめてしまいたい悪い習慣もあると思います。
この本を読むと、人がどれだけ習慣というものに影響を受けているか?ということや
、良い習慣の取り入れ方や悪い習慣の断ち切り方が論理的に理解できます。
なぜ習慣は重要なのか?
※「The Power of Habit」より抜粋
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今、朝起きた時、あなたはまず何をしただろうか?
シャワーを浴びた。
メールをチェックした。
キッチンへ行ってドーナツにかぶりついた。
歯を磨くのは風呂に入る前か後か。
靴紐を結ぶのは右足か左足か。
出かけていく子どもに何と声をかけるか。
どの道を通って仕事に行くか。
席に着いたら最初にするのはメールのチェックか。
それとも同僚とのおしゃべりか。
それともすぐにメモを書き始めるか。
ランチはサラダ?
それともハンバーガー?
家に帰ったらスニーカーに履き替えてジョギングに出かける?
それともテレビの前で一杯やりながら夕食を食べる?
「私たちの生活はすべて、習慣の集まりに過ぎない」
1892年にウィリアム・ジェームズはそう書いている。私たちが毎日行っている選択は、よく考えた末での意思決定だと思えるかもしれないが、実はそうではない。
それらは習慣なのだ。
一つ一つの習慣はそれほど重要ではない。
しかし、長期的に見ると、食事で何を注文するか、毎晩子供達に何を言うか、お金を貯めるか使うか、運動をどのくらいするか、考えをどうやってまとめるか、そしてどんな手順で仕事をしているか、といったことがその人の健康や効率、経済的安定、幸福感などに大きな影響を与えている。
デューク大学の学者が2006年に発表した論文によると、毎日の人の行動の実に40%以上が、「その場の決定」ではなく「習慣」だという。
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これを見ると日々の習慣ってめちゃめちゃ重要だな!
と思いますよね。
特に、これらは意識しないと、無意識にやっていることがほとんど。
先の例にもあったような、日常的な行動は何も考えずにできていますよね。
だからこそ、習慣の力は強力であり、逆に怖いところでもあります。
習慣化のメリット
詳しくは本にも載っていますが、一度習慣が身につくと、脳はそのことをするためにエネルギーを必要としなくなります。つまり脳のエネルギーが他のことに使えるようになるわけです。
個人的にはこれこそ、習慣の最大の恩恵だと思います。
一度習慣化することができれば、普通ならしんどいと思うことも、半自動的にこなすことができるようになります。しかもそれに費やす脳のエネルギーはほとんどありません。なので、習慣化している以外の意思決定をしたり、思考することに脳のエネルギーを使うことができ、結果的に日々の生活でできることが大幅に増えます。
たとえば、早起きや運動、ダイエットなどは多くの人がやりたいと思っていても続かないことの一つではないでしょうか?
あなたが女性なら一度はダイエットに挑戦して挫折した経験があるかもしれません。
これらが続かない理由も、習慣化せずに意思の力でなんとかしようとするかだと言われています。
意思の力に頼っているうちは、脳は毎回その行動を取るたびにたくさんのエレルギーを消耗します。そして、脳のエネルギーは有限なので、1日の終わりなどのすでにエネルギーをたくさん使ってしまっている時にはもうそのことに費やすエレルギーは残っておらず、やろうと思っていたことができない・・・
という結果になりがち。
結局やるのがとてもしんどいので途中で挫折してしまう・・・
というパターンが多いと思います。
(もちろん、僕もこういったことは経験済み 泣)
ではどうすれば、脳のエネルギーを使わない習慣化までもっていくことができるようになるのでしょうか?
この本には脳の中で起こるプロセスは3段階あると解説されています。
習慣のプロセス
※「The Power of Habit」より抜粋
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第一段階は「きっかけ」「引き金」である。次が「ルーチン(きっかけに反応して起こる慣例的な行動や思考)」で、これは身体的なものだったり、脳や感情に関わるものだったりする。そして最後が「報酬」で、これはある具体的なループを、将来のために記憶に残すかどうか、脳が判断する役に立つ。
時間が経つにつれ、この「きっかけ→ルーチン→報酬」というループは、どんどん無意識に起こるようになる。
きっかけと報酬が相互につながると、強力な期待や欲求が生まれる。
ひとたび習慣ができると、脳が意思決定にまったく参加しなくなるという事実がある。脳は熱心に働くのをやめ、他の作業に気を移す。自分で習慣に逆らったり、新しいルーチンを見つけたりしない限り、無意識のうちにこの行動パターンが現れるのだ。
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これだけだとちょっとわかりにくいかもしれませんが、、、
たとえばあなたや僕を含め、誰でも当たり前にやっている習慣の一つに歯磨きがあると思います。おそらく、毎日の歯磨きについて、深く考えて実行している人はほとんどいないはずです。
歯磨きをこのプロセスに当てはめると、きっとこんな感じになると思います。
きっかけ:食事後の口の中の不快感
ルーチン:歯磨きをする
報酬:口の中がすっきりクリアになる感覚
歯磨き一つとっても人によってそのプロセスはさまざまだと思うので、一概には言えませんが 笑
いずれにして、どんな習慣を作るにせよ、こういったプロセスがある、ということを理解できると習慣化しやすくなったり、逆に悪い習慣を止めやすくなると思います。
また、この本には悪い習慣の例についても載っています。
※「The Power of Habit」より抜粋
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例えばファストフードについて考えてみよう。
長い一日が終わり、空腹の子供を乗せて家に帰ろうとしている途中、マクドナルドやバーガーキングに寄りたくなるのはわかる。
値段はそれほど高くないし味もまあまあ。加工肉に塩気の多いフライドポテト、甘ったるい飲み物も、一度くらいならリスクは少ない。いつも食べているわけではないのだ。
しかし習慣はいつの間にか作られる。
調査によると、ファストフードを定期的に食べようと思っている家庭はあまりない。
だが、一ヶ月に一回が次第に一週間に一回となり、2回となり、その間にきっかけと報酬によって習慣が作られ、やがて健康に害を及ぼすほどの量のハンバーガーを子供が食べる状態に陥る。
ノーテキサス大学とイェール大学のの研究者たちが共同で、なぜ家庭におけるファストフード消費量が少しずつ増えていくのか調べたところ、いくつものきっかけと報酬が、知らないうちに行動に影響を与えていることがわかった。
そこに習慣のループがあることに気づいたのだ。
たとえば、マクドナルドはどの店も同じように見える。これは社の方針で、店の構造や店員の言葉使いを標準化しているためだ。
つまり、全てが一貫して、客が注文するルーチンに繋がるきっかけとなっているのだ。
出される食べ物はすぐに報酬をもたらすようつくられている。
たとえばフライドポテトは舌に載せるとすぐにほろりとほぐれ、できるだけ早く塩味と油分を感じられるようになっている。そして脳の快楽を感じる部位が活性化して、脳にそのパターンが固定化される。こうして習慣のループがさらに強化される。
しかし、こうした習慣もちょっとしたことで壊れてしまう。あるファストフードの店がつぶれたら、そこで食べていた家族は、別の店を探すのではなく、家で夕食を食べ始めるかもしれない。ささやかな変化でそのパターンが終わることもある。
しかしこうしたループが形成されることに気がつかないことが多いために、それをコントロールできる能力があることをわかっていない。きっかけと報酬に気づくことができれば、ルーチンを変えることができるのだ。
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このように習慣は良くも悪くも自分が気がつかないうちにできることがとても多いです。
ですが、習慣ができる仕組みを知り、それをコントロールすることができれば、日々の生活は間違いなく改善され、しいては人生がより良いものになるはずです。
ー繰り返し行っていることが、われわれ人間の本質である。
さすれば卓越するということは行動ではなく、習慣に現れるものであるー
今日の話があなたの日々の習慣について少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです^^
PS.
この本には個人の習慣だけでなく、組織や会社の習慣、社会の習慣まで、かなり広い範囲でしかも深い内容が書かれています。
かなりの良書だと思うので、興味がある方はぜひ本も読んでみてくださいね!
コメント
Profile
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
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