『王様と火事』

2016/05/04
writer：山崎拓
- ナチュラルライフ

先日、
常連の方からいつもいただく新聞に目を通していたときのこと。

面白い話があったので
今日はそれをあなたにもシェアしたいと思います。

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みやざき中央新聞2016/1/25より抜粋
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ある王様が自分のシェフに命令しました。

「今まで食べたことのないおいしいデザートを作れ」と。

シェフは試行錯誤を繰り替えしてデザートを作り上げると、
それを王様に献上しました。

それは大変素晴らしい味で、王様は

「こんなもの食べたことない！」

と大声で叫び、喜びました。

いい香りが辺り一面に広がり、
町中のネズミが次から次に宮殿に集まってきました。

宮殿の中はネズミだらけになりました。

テーブルやカーテンの下からも出てくるし、
王様のひげに飛びついてくるネズミもいました。

王様はたまらず議会を招集し、
将軍や大臣などあらゆる家来に

「このネズミを何とかしろ」
と命じました。

家来たちは一つの解決策を提示します。
「王様、国中のすべてのネコを集めて宮殿に離し、ネズミを駆除しましょう。」

王様もその意見に賛同し、すぐに国中のネコを集める命令を出しました。

ネコを見たネズミは宮殿から逃げて行きました。

しかし、今度は、宮殿全体がネコで溢れました。

王様はたまらず言いました。

「議会を招集しろ！」

そこで家来たちは、ふたたび王様に新たな解決策を提案しました。

「今度は国中のイヌを集めましょう。ネコはイヌが嫌いですから」

王様は兵士たちに、すぐに国中のイヌを集めるように命令しました。

ネコたちは逃げて行きましたが、今度はイヌだらけになり、
宮殿はまた大混乱になりました。

困った王様がまた議会を招集すると、
家来たちが言いました。

「国中のトラを集めましょう」と。

イヌは逃げ、宮殿中はトラだらけになりました。

とても危険が状況で、誰も部屋から出ることができなくなりました。

王様はまた議会を招集しました。

家来たちは、
「ゾウにしましょう！トラはゾウを怖がりますから」
と提案しました。

その結果、トラはいなくなりましたが、
ゾウだらけになった宮殿の至る所にゾウの糞が転がりました。

「ひどい匂いだ。なんとかしろ！」

王様は家来たちに命じ、また議会が招集されました。

家来たちは王様に言いました。

「ネズミを集めましょう。ゾウはネズミを恐れますから」

こうして、またふたたび宮殿の中にはたくさんのネズミであふれ、
状況は振り出しに戻りました。

そのとき王様はようやく気づきました。

「私がデザートを食べたいという貧欲さを持ったせいで、
こんなことになってしまったのだ」と。

デザートがなくなり、いい香りがしなくなると、宮殿にようやく平和が訪れました。

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あ〜、こういうことよくやっちゃうな〜
と、妙に納得しながら読んでしまいましたが　笑

一見、アホな話に思えますが
この話から学べることはいくつかあると思います。

「手段と目的が入れ替わる時」

起こった問題に対してその場しのぎの対応をしてしまう・・・
問題自体を実は自分自身が作り上げていたことに気付かない・・・

これはあなたも普段の生活の中でよく経験することではないでしょうか？

特にその問題に集中すると周りが見えなくなり
そのことばかりに囚われるようになってしまいます。

さらに問題解決という火消しに忙しくなり、
消しても消しても火事（問題）が起きるといったような状況が続きます　汗

さらに悪いことにこの火消しは、
火を消した時にちょっとした快感があります。

俺こんなデカイ火消したでーー！
みたいな　笑

だから火を消すことに夢中になり、
なぜ火事が起きているかなんて考えもしません。

そしていつの日か、
火事を消すことが目的になってしまう・・・・

手段と目的が逆転する瞬間です。

僕も過去にたくさんこういった経験をしましたし、
今でもやってしまうことがあります^^;

こういう状況では動きたくても立ち止まって
自分の頭で考える、
腰を据えて思考する、
こういった時間を持つことが大切だと思います。

この話の王様みたいにならないよう気をつけなければいけませんね　笑

今日の話が僕と同じようにあなたにとっても良いリマインダーになれば嬉しいです^^

PS.
そしてこの話の通り、
往往にして問題の本当の原因は自分自身だった・・・
ということが多くあります　苦笑

PPS.
毎回貴重な学びの機会をいただくお客さんに感謝ですm--m

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Profile

山崎拓

1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
３児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。