ついにお嫁に行ってしまいました・・・

2016/11/03
writer：山崎拓
- ストール

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先日、ある常連さんがご来店されました。

その方は以前より一枚のストールをお取り置きされていたのですが、そのストールを引き取りに来られたのです。

お取り置きされていたストールは深みのあるブラックのウール生地に鮮やかなロイヤルブルーの刺繍が全面に施された華やかな一枚。刺繍部分は立体感のある手刺繍で制作されていて、そのデザインは見る人誰もが振り返るほどの存在感です。

このストールは昨年の冬にMotoが仕入れてきたもので、当店の中でもウール生地の手刺繍の中では代表的な存在で、お客さんにも手刺繍ストールがどんなものか説明するときに、ご紹介する機会が多かった一枚です。

もちろん、全面手刺繍で制作期間も非常に長いものでしたので、高価なものでしたし、なかなか手に取りづらい一枚だったと思います。

そんな代表的な手刺繍ストールが先日お嫁に行きました。

もちろん、このストールは手仕事の一点物なので同じ物はありませんし、お店ではいつも見る機会があって個人的にはとても愛着のある一枚でした。

嬉しい反面、寂しさもあります。なんだか、自分の娘がお嫁にいったかのような感情を覚えました　笑

でも僕の物ではありませんし、本当に活用していただける人の元に行った方がいいことは間違いありません。

なかなかこのクラスのデザインを着こなせる方は多くないと思いますが、さらっと羽織った姿がとてもエレガントで、その方にとてもお似合いでした^^
演奏会などを主催していたり、海外に出張されることも多いそうなので、きっとご活用いただける機会は多いと思います。

機械刺繍と手刺繍の見分け方

そんな手刺繍のストールですが、その方は約20年前に刺繍のストールを大手百貨店で購入されたそうです。ただ、結構高額だったので、どの程度のクラスのものか知りたいということで、持ってきていただき見せてもらいました。

Motoと二人でそのストールを見ましたが、結果的には手刺繍のストールで、お値段も妥当な金額でした。

一番大きなポイントはやはり機械刺繍なのか、手刺繍なのか？という部分。
ここは見分けるのは実はそれほど難しくありません。

まずは裏地を見てみます。裏地が綺麗に処理されているものは基本的に機械刺繍です。手刺繍は裏地に処理しきれなかった糸が出ていることがあるんですね。（ただし、最高クラスのニードル手刺繍などになると、裏地も綺麗に処理されているのでほとんど違いがわからないものもあったりします）

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もう一点は、表面の刺繍の凹凸。手刺繍は刺繍の立体感があります。一方、機械刺繍は立体感が少なくなります。印象的には手刺繍は温かみがあり、機械刺繍はクールな感じですね笑

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一方だけをみているとなかなか分かりませんが、手刺繍と機械刺繍を並べて比べると違いがよく分かります。

まだまだ世の中には機械刺繍を手刺繍と謳って高額で販売している業者も少なくありません（というか、売っている本人が知らないということも多くあります）

なので、刺繍品を購入する時には今日の２点を確認していただければ、機械刺繍なのか、手刺繍なのか、という部分は見分けることができます。

また、お値段に関しては、生地や刺繍のタイプ、刺繍の量、刺繍のクオリティー、制作期間、デザイン性などさまざまな要素が組み合わさって決まってきますので、なかなか一概にこれはこの価格！と言えないのが正直なところです。

ですが、金額が大きく変わるのがやはり手刺繍か機械刺繍か？という部分であることは間違いありませんから、まずはそこを抑えていただくと、大きな失敗はないと思います。（僕らが現地で買いつける時もウールやカシミアなどの生地の組成と手刺繍か機械刺繍かという部分をまず初めに確認をします）

今日はちょっとマニアックな話をしましたが、これから刺繍ストールを購入する時には役立つ情報だと思いますので、参考にしてみてくださいね！

PS.
最近、新作の刺繍系ストールも多く追加されていますので、ぜひチェックしてみてください！

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Profile

山崎拓

1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
３児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。