貴重となっていくカシミアストール

2019/11/28
writer： Moto
- ストール

おはようございます。
Natural LoungeのMotoです。

先日までお届けしたカシミア山羊と生産者の様子はいかがでしたか？
カシミアという名前は知っているのに、実際どのように生産されているのか知らない。
僕もこの仕事を始めるまでそうでしたが結構そういう人は多いのではないかなと思います。

カシミアと一言で言ってもイランやモンゴル、中国、ネパールなど様々な産地があるので、全てのカシミアが同じような環境で育てられているかは正直僕たちにもわかりません。

ただ僕たちが一つ言えることは、Natural Loungeのストールに使われている最高品質のインド・ラダック産カシミアは本当に厳しい環境の中で大切に育てられた貴重な原毛だということです。

柔らかくふわふわで、とても肌触りがよく巻いた時にゆっくりと暖かくなってくる感覚。
上品でしっとりとなめらかな風合い。
その上質なカシミアがどのように生産されているか、あなたを始め1人でも多くの方に知っていただければ良いなと思います。

そしてそのカシミア原毛を使い、ストールやショールを生産する高度な技術が現地にはあります。
それがよく僕たちが、お嫁に行ってしまいましたと言っている手刺繍ストールです。笑

今回カシミア原毛について書かせてもらったので次回はそのストールを織る工程、そして刺繍を施す職人の様子をお届けしたいと思いますが、今日はカシミア原毛をご紹介している間に僕たちの手元を旅立って行った2枚のストールをご紹介したいと思います。

ちなみにここ数日、この2枚のストールの写真を何回見たかわかりません。笑
その位今回の2点も素晴らしいので、僕のコメントはともかく写真をご覧ください。

まずはピンクベースの全面刺繍。
あー。。もういきなり素敵。

柔らかさがこの写真からも伝わってきます。

もちろん、生地にはインドラダック地方のヒマラヤ山脈に生息しているカシミヤ山羊の毛を使っています。

上品な光沢がラダック産のカシミアにはあります。
そこに流れるような繊細な刺繍を職人が丁寧に施します。

巻き方一つで印象が変わります。
1枚目の肩にかけたシルエットはシャープに。
そしてグルグルと巻けば可愛らしく優しい雰囲気になる1枚です。
何度見返しても素敵です。

そして次は亜麻色をベースとしたこちらのストール。
カシミアが本来持つ自然な色合い。
そしてナチュラルな重さが生み出す美しいドレープ。
軽すぎても重すぎてもこのシルエットは生まれません。

そんな生地にワンポイントで施される刺繍はアクセントになります。
サイドの刺繍もレベルの高い職人は手を抜きません。

刺繍の糸の色とベースのカシミアの色が絶妙です。
繊細な生地のナチュラルな色合いを邪魔することなく、でも存在感のある刺繍。
こういうバランスの良い1枚はなかなかありません。

はー。ため息が出ます。
これだけの刺繍が施されているのに、全く生地がつらない技術。
まるでプリントかのように刺繍されています。

毎度のことですが何度見返してもずっと眺めていられます。
2枚とも本当に素敵ですよね♪
(ご購入いただいたIさん、Tさん本当にありがとうございます。)

近年は高齢化が進みカシミア原毛を育てる生産者、そしてこの刺繍を施す職人の数が減ってきているためレベルの高いニードル刺繍ストールを入手することは現地でも困難になっています。

このストールには何ものにも変えられない伝統の技術が詰まっているんですよね。
この今の消費の時代に反し、手間隙がかけられたストールには服飾文化としての価値があります。

カシミア山羊と生産者、そしてあの景色を思い出しながらこのストールを見ることが本当に幸せだなと思います。

それでは今日も1日頑張りましょう！

コメントを残すコメントをキャンセル

Profile

Moto

1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。

趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。