- 2019/11/07
- writer: Moto
初めてカシミア山羊と出会った6年前。
6年前、実際にカシミア山羊を見に行こうと思い立ち、何も情報がないところから僕達はインドへ行きました。
当時持っていた情報はインド北部、ラダック地方に生産者がいるかもしれないという信憑性のない情報だけ。
実際に行って本当にカシミア山羊に会うことができるのか?
確信のないままインド国内の電車や飛行機のチケットをおさえて計画を立てました。
調べていくうちに、生産者がいる可能性がある地域へ入るためにはインド政府の許可証を取得しなければ行けないこと。
1年のうち約9ヶ月は気温が氷点下になり雪で覆われるため、短い夏の3ヶ月しか行けないということ。
生産者がいると言われている地域はヒマラヤ山脈の麓標高4500mから5000mの場所だということを知りました。
調べれば調べるほどそんな場所に人が暮らしているのか?
そもそも自分たちがそんな場所へ行って大丈夫なのか?
カシミア山羊を見てみたいと思う気持ちと同時に不安も頭をよぎります。
ただ実際に最高級のカシミアショールを生み出すカシミア山羊を見てみたい。
どんな環境で彼らが暮らしているのか知りたいという気持ちの方が強く現地へ行く決心をしました。
そしてまずはニューデリーからバス、電車、飛行機と乗り継ぎベースとなる町を目指します。
道中飛行機の窓からは今までの人生でみたことのないような景色が広がっていました。
森林限界をゆうに越えた、岩肌がむき出しの山の間を飛行機は飛んで行きます。
そして日本を出発して数日、ようやくベースの街であるレーという街に到着しました。
初めて現地を訪れたのは5月のこと。
デリーは既に気温が45度近くまで上がっていましたが、レーの気温は氷点下。
予想していたとはいえ同じインドとは思えない環境に驚かされたことは言うまでもありません。
さらに僕たちは寒さだけではなく酸素の薄さにも対応しなければいけませんでした。
レーがあるのは標高4000mの場所。
富士山よりも高い場所にその街はありました。
飛行機を降りて100mほど歩いただけで息切れがします。
今まで経験したことのない感覚を全身で感じます。
ただ目指す生産者がいると言われている場所は標高のさらに高い所。
数日間この街で体を慣らし生産者を探すことにしました。
ヒンドゥー教が大半をしめるインドでレーは仏教の街。
まるで違う国に来たような気分になります。
インドはたくさんの国が集まった国。
これはインド人がよく言うことです。
色々な場所を訪れるたびに違う家の形、服装、食の違いを実感します。
その土地のものを食べて、現地の人と交流しながら街を知っていく。
そうして少しずつ僕たちはカシミア山羊生産者の情報を得て行きました。
そこはここからどのくらいで行けるの?
移動しながら生活している生産者もいるし、実際に行ってみないと会えるかもわからないよ。
俺は1週間前生産者と山羊を見たぞ。
日本を出る時は本当にこの場所にカシミア山羊がいるかわかりませんでしたが、少しずつ彼らに近ずいているという実感が湧いて来ます。
もう少しで彼らに会えるかもしれない。
日本を出発する時持っていた不安はなくなり、期待だけがただ膨らんでいました。
そして数日経った時、カシミア山羊の有力な情報を得ることができました。
よし!カシミア山羊に会いに行こう!
政府から許可証を得て車をチャーターし、いよいよ生産者がいるという場所を目指します。
ただその場所までは車で9時間かかり、さらに標高5000m以上の道を越えてなくてはいけません。
日本を出発して1週間。
もう少しで念願のカシミア山羊に出会える。
まるで違う惑星に来たかのような景色を見ながら期待は膨らみます。
続きは次回メルマガでお届けします。
コメント
「初めてカシミア山羊と出会った6年前。」への6件のフィードバック
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Profile
Moto
1983年長野県生まれ。木曽在住。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
あなたがつい”クスッ”と笑ってリラックスできるようなブログをお届けしたいと思っています。
Natural Lounge副代表、バイヤー。
気がつけばストールの奥深さに魅了され、世界中のストールを探している。
様々な国のストールを扱う中で、誰が、どんな場所で、どのように作っているのか、
現地訪問し生産者と直接対話して買付をするのがモットー。
特にインド人、イタリア人との相性は抜群。
趣味は地元である木曽で、キノコ採りや山菜採り、渓流釣りをして四季を満喫すること。
20代、30代と海外の様々な場所を訪れた経験から、今は地元に魅力を感じ地域の活動にも力を入れている。
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10年以上前の記事
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MOTO さん いつもたくさんの写真を載せていただいてありがとうございます。
インドって素敵な所なんですね。一度行ってみたくなりました。
写真を見ていると自分が正にその場に立っているように思っちゃいます。
素朴で、人情味あふれてる国なんでしょうね。そんな気がします。
ありがとうございました。 鈴木陽子
鈴木さん
こんにちは。インドは本当に広いので日本人の僕たちがイメージしているような場所もあれば、ここもインドなんだと思うような場所もたくさんあります。
おっしゃるおように、素朴で人情味があり素直な人が多いです。言語、食、服飾など古くから残る様々な文化に触れられる国それがインドだと思います。
少しでもNatural Loungeを通じてそんな姿を知って頂ければ嬉しいです。
Moto
大変なご苦労があって今に繋がっているということですね
思い入れもわかります
それに写真も綺麗ですね
見せて頂くだけの私にはこういう景色が見れるのも素晴らしかったり感心したりですが
モトさんの志が感じられます
続きが楽しみです
K .S
K.Sさんコメントありがとうございます。
早いもので現地を初めて訪問してから6年が経ちました。
その時を含めて今までに3度訪れていますが、行く度に新しい出会いがあり、その都度発見があります。確かにこうして生産者と触れ合うことでより思い入れも強くなっているのかもしれません。僕たちも常に勉強ですが、少しでも多くの日本人の方にもどんな環境で最高品質のカシミアが生産されているのか知って頂ければいいなと思います。いつもありがとうございます!
Moto
訪問記おもしろいですねー。続き、楽しみにしています。no
noさんこんにちは。
今年は実際に訪問することができなかったので、今まで行った際の様子をまとめてみました。noさんにはずっとメルマガを読んで頂いているので、今までと同じ写真や内容が出てくると思いますが、そう言っていただけると嬉しいです。
何回かに分けてこれからお伝えしていきますので、よろしくお願いします。
いつも本当にありがとうござます。
Moto