- 2019/02/04
- writer: 山崎拓
嫌われる勇気
少し前、ある本を読みました。
タイトルは今日のメルマガのタイトルと同じ「嫌われる勇気」
前々から読みたいなーと思っていて買っておいた本だったのですが、見事に積読していました 笑
ちなみに、僕は以前は「積読」しておくことに少し罪悪感を感じていたのですが、ある東大教授の積読に対する考え方の記事を読んでから、積読による罪悪感がなくなり、昔以上に本を買うようになりました。
その記事にはこんなことが書いてありました。
study hackerより引用
「読みきれるか心配して本を買うのをためらうとき、君は大きな損失をしている。買わない時点で読む選択肢は消えるのだし、その本に二度と出会えなくなるかもしれない。だからとりあえず買っておく。手元にあればいつでも読めるし、本は腐ったりしないのだから」
おおー!
なんていいことを言うんだ!!
しかもこう言っているのは東京文学部の教授。
僕らは権威に弱いですから、もうこれは従うしかありません 笑
それからというもの、本を買うことに対して迷いというものはほぼなくなりました。
ただ、そうなると、積本の数はどんどん増えてしまい、本棚もいっぱいいっぱい・・・今は新しい本棚を用意するか検討中しています。
そんな積読中の本の中の一冊が今日ご紹介する「嫌われる勇気」なんです。
結構有名な本なので知っている方もいらっしゃるかもしれません。
内容は心理学の分野でとても有名なフロイトやユングと並んで、世界中の人々に大きな影響を与えたとされるアルフレッド・アドラーの思想をわかりやすく凝縮したもの。
僕は特に心理学の分野は大好きなので、今までいろいろな本を手にとってきましたが、いろんなところでこのアドラーの考えが出てきます。
例えば、僕が大好きな名著「7つの習慣」の著者スティーブン・コヴィー博士や「人を動かす」の著者デール・カーネギーも大きな影響を受けた、ということで有名です。
アドラーのことを知らなくても、スティーブン・コヴィー博士やデール・カーネギーのことを知っている人は多く、彼らが大きな影響を受けた、ということは間違いない思想だろう、ということが見て取れます。
そして、タイトルがまたキャッチーですよね 笑
(ぶっちゃけこの時もタイトル買い・・・)
もちろん、タイトルだけでなく、中身もとても良かったです。
つまるところ、「人はいつでも変わることができて、世界はシンプルである。そして、今この瞬間から人は誰でも幸せになることができる」といった哲学なのですが、僕も昔から個人的にこれにかなり近い考え方を持っています。なので、余計にスーッと体に染み込んできました。
特に心理学の分野だとしょっぱなから難しい専門用語や様々な実験結果、事例などがびっしり書かれているものも多いですが、この本はストーリーが会話調で進んでいき、わかりやすく、すぐに読めてしまいます。
ちょっとだけ冒頭の部分をご紹介しますね。
*「嫌われる勇気」より抜粋
ーーーーーーーーー
かつて1000年の都と謳われた古都の外れに、世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる、と説く哲学者が住んでいた。
納得のいかない青年は、哲学者のもとを尋ね、その真意を問いただそうとしていた。
悩み多き彼の目には、世界は矛盾に満ちた混沌としか映らず、ましてや幸福などありえなかった。
青年:では、あらためて質問します。世界はどこまでもシンプルである、というのが先生のご持論なのですね?
哲人:ええ。世界は信じられないくらいシンプルなところですし、人生もまた同じです。
青年:理想論としてではなく、現実の話として、そう主張されているのですか?つまり、わたしやあなたの人生に横たわる諸問題もまた、シンプルなものであると。
哲人:もちろんです。
青年:いいでしょう。議論に移る前に、今回の訪問についてお話しさせてください。まず、わたしがここを訪れた第一の理由は、先生と存分に、納得のいくまで議論を交わすことです。そして、できることなら先生にご持論を撤回していただきたいと思っています。
哲人:ふふふ。
青年:というのも、風の噂で先生の評判を聞きましてね。なんでもこの地に一風変わった哲学者が住んでいて、看過しがたい理想論を唱えているらしい。
曰く人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる、だのと。
わたしにとっては、いずれも到底受け入れられない議論です。
それで実際に自分の目で確かめて、少しでもおかしな点があればその誤りを正して差し上げよう、というわけです。・・・・ご迷惑でしょうか?
哲人:いいえ、大いに歓迎します。わたし自身、あなたのような若者の声に耳を傾け、学びを多くしていきたいと願っていたところです。
青年:ありがとうございます。わたしは別に、先生を頭ごなしに否定しようとは思いません。まずは先生のご持論に乗っかった上で、その可能性から考えてみます。
世界はシンプルであり、人生もまたシンプルである。もしこのテーゼに幾ばくかの真理が含まれるとするなら、それは子供にとっての生でしょう。子供には、勤労や納税といった目に見える義務がありません。親や社会に守られながら、毎日を自由気ままに生きています。未来はどこまでも続いていて、自分にはなんでもできるように思える。醜い現実を見なくて済むよう、その目を覆い尽くされている。
なるほどたしかに、子供の目に映る世界はシンプルな姿をしているでしょう。
しかし、大人になるにつれ、世界はその本性を現していきます。「お前はその程度の人間なのだ」という現実を嫌というほど見せつけられ、人生に待ち受けていたはずのあらゆる可能性が”不可能性”へと反転する。幸福なロマンティシズムの季節は終わり、残酷なリアリズムの時代がやってくるわけです。
哲人:なるほど、おもしろい。
青年:それだけではありません。大人になれば複雑な人間関係に絡まれ、多くの責任を押し付けられる。仕事、家庭、あるいは社会的な役割、すべてがそうです。無論、子供の頃は理解できなかった差別や戦争、格差といった社会の諸問題も見えてくるし、無視できなくなります。違いますか?
哲人:そうでしょう。続けてください。
青年:さて、宗教が力を持っていた時代であれば、まだ救いもあったでしょう。神の教えこそが真理であり、世界であり、全てであった。その教えに従ってさえいれば、考えるべき課題も少なかった。しかし宗教は力を失い、いまや神への信仰も形骸化しています。頼れるものが何もないまま、誰もが不安に打ち震え、猜疑心に凝り固まっている。みんな自分のことだけを考えて生きている。それが現代の社会というものです。
さあ先生、お答えください。あなたはこれだけの現実を目の前にしてもなお、世界はシンプルだとおっしゃるのですか?
哲人:わたしの答えは変わりません。世界はシンプルであり、人生もまたシンプルです。
青年:なぜです?誰がどう見ても矛盾に満ちた混沌ではありませんか!
哲人:それは「世界」が複雑なのではなく、ひとえに「あなた」が世界を複雑なものとしているのです。
青年:わたしが?
哲人:人は誰しも、客観的な世界に住んでいているのではなく、自らが意味づけをほどこした主観的な世界に住んでいます。あなたが見ている世界は、わたしが見ている世界とは違うし、およそ誰とも共有しえない世界でしょう。
青年:どういうことです?先生もわたしも同じ時代、同じこの国に生きて、同じものを見ているじゃありませんか。
・・・・・
ーーーーーーーーー
こうして話は続いていきます。
読んでもらうとわかると思うのですが、ストーリーが会話調で進んでいくのでかなり読みやすいですよね。
続きが気になる!
という方も少なくないのではないでしょうか?
自然とアドラーの哲学を理解できますし、それと同時にこの青年と哲人の会話から学べることがとても多くあります。
心理学的な面が強いと思って読み始めましたが、いわゆる人生哲学、自己啓発の分野を多く含んでいるので、今このメルマガを読んでくれているあなたはもちろん、誰にとっても役立つ内容になっています。
仕事や家庭、日々のあらゆる生活に活かすことができますし、「人は何歳になっても変わることができる、今この瞬間からでも幸せになれる」ということを理解するだけでも大きな価値があると思います。
ということで、今日は積読中だった本の中から「嫌われる勇気」を紹介させていただきました。
より深く学びたい!という方はぜひ本も取り寄せてみてくださいね!
コメント
Profile
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
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