呼吸するストール

2017/04/07
writer：山崎拓
- ストール

定期的に頂くお客さんのアンケートをまとめていたときのこと。
こんなご感想をいただきました。

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NaturalLougeさんのストールを着用してみて「蒸れない！」と実感。
天然繊維だから？
ストールも呼吸しているような感じです。
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今の時期は特に日中と朝晩の寒暖の差が激しいですから、洋服を着込み過ぎるとその時の気温によっては汗をかいて蒸れて不快な思いをすることもありますよね。

そして、このお客さんのおっしゃる通り、天然繊維は全体的に蒸れにくく、温度変化にも柔軟に対応できます。

特に蒸れにくさというものは繊維の「吸湿性」という特性に関係しています。

そんなことで、今日はこの「吸湿性」について詳しくお話ししたいと思います。
そしてこれはストールだけでなく、あらゆる衣類に共通する内容なので、覚えておくと役立つはずです。

ただ、内容はちょっとお勉強チックになってしまうと思うので、朝から読むにはちょっとしんどいかも。。。

お時間のある時に読んでいただければ嬉しいです^^

吸湿性とは？

まず、言葉の定義ですが、「吸湿性」というのは、物質が大気の中から湿気を吸いこむ性質のことを言います。
よく混同されがちな「吸水性」は物質が水分を直接吸収する性質のことですね。

つまり、吸湿性が高いと、汗をかいてしまっても繊維がその湿気を吸収して発散してくれるため、蒸れにくくなります。
逆に吸湿性が低いと、肌と繊維の間に汗による湿気が残ってしまい、蒸れやすくなります。

化学繊維は吸湿性が低く、汗をかいてしまうとベタっと肌に張り付いたり、放っておくと悪臭を発したり、肌荒れの原因にもなります。

特にポリエステルはすべての繊維の中で最も吸湿性が低くなります。
そして、あらゆる衣類の中で最も使われている素材がポリエステルなんです^^;

これを完全に避けるのは容易ではありませんが、ストールはもちろん、肌着や靴下、帽子、手袋などは特に注意したいですね。

そして、次に吸湿性が低いのがアクリル、ナイロンの順に続きます。

いずれも代表的な化学繊維で多くの衣類に使われています。これらは吸湿性が低い、ということだけでも覚えておくと、春夏の衣類を選ぶときの参考になるはずです。

吸湿性の高い天然繊維

ここからは逆に吸湿性が高い天然繊維に移っていきます。

その順番は以下の通りです。

コットン＜麻＜シルク＜ウール（カシミヤ）

以外にもコットンは吸湿性では天然繊維の中で下位の存在です。
（ですが、コットンは吸水性が最も高い繊維です）

一番吸湿性が高いのはウールやカシミヤ、次にシルクになります。

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これらの素材は冬場にはもちろん大活躍しますが、春にもとても使いやすい素材です。

さらにこれらの素材は湿気を吸収して熱を作り出す性質も優れているので、朝晩の冷えにも自動的に対応してくれます。

暖かいときには汗を発散し、寒いときには湿気を吸収して熱を作り出す、まるで自動調整されたエアコンのような働きをしてくれるんですね。

天然繊維は外部から湿気を吸収し、発散または発熱をする能力に優れています。

今回のお客さんがおっしゃっていた「呼吸しているかのよう」という表現がまさに的を射ていると思います。

吸湿性が高い素材は身につけているときの快適さが低い素材とは比べものにならないほど違いますし、長い目で見たら肌や健康にも大きな影響を与えることになります。

ぜひあなたのお手持ちの衣類についても吸湿性の優れた素材であるか一度確認してみてください^^

PS.
このメルマガを読んでいただいている方の多くは天然繊維100%ストールを愛用していただいている方が多いと思いますが、個人的に気をつけたほうがいいと思いうのが帽子ですね。

帽子も最近は化学繊維のものが非常に多いです。頭皮は汗をかきやすく悪影響を受けやすいので、ぜひ帽子を愛用されている方もチェックしてみてください。

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Profile

山崎拓

1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
３児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。