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なってみないとわからない

I do not know until I try




先日、ある常連のお客さんが久しぶりにご来店されました。

その方は、それまでほぼ毎週のようにお店に顔を出してくれていた超常連さんだったのですが、ある時期を境に急にお店に来なくなってしまいました。


なのでとても心配していたのですが、その日、お店に来れなかった訳を話してくれました。


どうやら仕事中に事故に遭ってしまい、数日間入院していたそうなのです。その後遺症で指が思うように動かなくなってしまい、今はそのリハビリをしていて、今ようやく少しずつ日常生活ができるようになってきた、と話してくれました。



実際に、事故直後は指の神経が麻痺してしまい、全く動かせなかったようなのです。その状態から毎日少しずつリハビリをして、今ようやく、小指と薬指以外の指は少しずつ動くようになってきているそう。



「指を握るだけの単純な動作がこんなに大変なんて思いもしなかったわ」
「今は、当たり前に体が動かせるだけでありがたいのよね」
と笑顔で話していました。



その話を聞いて、本当にその通りだなーと思うと同時に、僕も昔このお客さんと同じような経験をしたことを思い出しました。



まだ大学生だった頃。



当時、僕はスノーボードにハマっていて、休みの度にスノボーをしにスキー場に通っていました。

その時は山口県の大学に行っていたので、近くには雪が降るような環境がなく、行くとしたら隣の広島県まで行かないといけませんでした。


それでも、そんな距離は大した苦にならず、毎回毎回数時間かけてスキー場まで通い、朝から晩までスノーボードを楽しんでいました。


その日もいつもと同じように朝早く友達と車で乗り合いをして、広島県のスキー場へ向かいました。


高速を飛ばし、4時間ほどで目的のスキー場へ着きます。
オープンの10分前には到着し、今日はどんな技を練習しようかなーとワクワクしていました。


その時は僕らはジャンプにハマっていて、「キッカー」と呼ばれる大きなジャンプ台にアプローチしてそこから大ジャンプをし、空中で技を決める、ということを積極的にやっていました。

I do not know until I try2




その日も1時間ほど、普通に滑った後、ジャンプ台のある場所へ移動します。


僕を含め友達も皆、まだジャンプの経験も少なく、大してスキルもないにもかかわらず、気合や勢いだけはありました。なので、一番高いジャンプ台から試してみよう!という話になったのです。


200mほど先にあるジャンプ台はかなり大きく、アプローチしていく傾斜もかなりの急斜面です。正直、ちょっと怖いな、とも思いましたが、やっぱり好奇心のが勝り、予定試してみることに。


他の人たちの後ろに並び、彼らが順々にジャンプしているのを見ると、なぜか自分も出来る気になっているのが不思議です。


いよいよ僕の順番が来ます。



あらためて、上から傾斜を見下ろすと、やっぱりかなりのもの。
心臓の鼓動が早くなるのを感じます。



ボードの向きを傾斜に合わせ、滑り始めます。


板の上から雪の感触を感じながらバランスを整え、少しずつ、スピードを上げていく。


キッカー直前になり、そのジャンプ台が予想上に大きいことに気がつきます。
大きく反り返った雪の塊の向こうは真っ青な空しか見えません。


こんなところを飛ぶのか・・・



そう思った瞬間にはすでに僕の体は大きく宙に浮いていました。



スピードを制御できず、バランスを大きく崩し、板は空を向いています。
頭が真っ白になり恐怖で血の気が一気に引きます。




バキッ!!


鈍い音と、激痛に顔を歪めます。
意識が遠のき、そこから這い上がることもできません。


友人が異常に気がつき助けてくれたそうですが、この時は何が起こったのかはっきりと覚えていません。


顔面は真っ赤に流血し、僕の両腕は大きく腫れ上がり、手から指先が全く動きませんでした。



人生で初めて両腕が自由に使えなくなった瞬間です。



次の日早速病院へ駆け込み、診断をしてもらいました。
左手首が骨折、右は小指の軟骨が飛び出てしまい、いずれも手術が必要でした。



おかげさまで手術は順調に進み、リハビリをすることで元通り動かせるようになる見込みが出てきました。

でもそれから数ヶ月は両腕が全く使えない状態は変わらず、本当に不便な生活を経験しました。


トイレに行くときは肘でズボンを下ろしたり、頭を洗うことができなかったので、同じアパートに住んでいる友達に頭を洗ってもらったりしました。


このとき初めて五体満足でいることのありがたさを強く感じたのを覚えています。



事故や怪我、病気などは誰もができれば経験したくないことだと思います。
でも、そういった苦い経験からしか得られない教訓も必ずあります。



そのときはとても良い経験に思えないようなことも、後になって振り返ると思いもしなかった貴重な財産になることも多いと思います。



今思えば、あの両腕骨折も僕にとってはとても良い教訓です。(起きた直後はそんなことは全く思えませんでしたが 汗)



そして、こういうことは人から聞いたり、本で読んだだけでは中々本当の意味で理解することは難しいですよね。自分がそういった状況になって初めて分かることって多いと思います。



健康第一!とか、
五体満足でいることはありがたい、とか
普通に生活できることに感謝、とか
人の気持ちになって考えろ、とか


そういった耳触りがいい言葉は、子供の頃から親や学校の先生に言われたり、本で読んだりして何度も聞いている。それこそ当たり前じゃん。そんなの分かってる。
って思いがちです。



そして、何度聞いてもそのうちスーっと抜けていくようになっちゃう 笑



でも実際に自分が風邪をひいたり、病気になったり、事故にあったりすると途端に全然違ったものとして認識するようになります。


健康でいられることって本当にありがたいなーと。



特に僕らの世代のように子供の頃から恵まれた環境で育った人間は人から言われたり、本で読んだだけではその本当の意味を理解するのは不可能じゃないか?と思うほど。



良くも悪くも、自分自身の経験こそ最高の教師だと思います。



そう思うと大抵のことは受け入れられるようになります。
またいい経験をさせてもらった、と。



すべては自分の捉え方次第になってしまうとは思いますが、過去の苦い経験や辛い経験さえも今の生活に活かせるようにしていきたいですね!





PS.
とはいえ、人間は忘れる生き物です 苦笑
そんな経験も時間が経つにつれてだんだんと記憶が薄れ、五体満足でいることや健康でいることが当たり前と思うようになってしまいます。

その日、お客さんの話を聞いて、あたらめて当たり前に生活出来ることのありがたさを思い出させてもらいました^^




画像出典;R/ForA magazine
コメント

なってみないとわからない」への2件のフィードバック

  1. Avatar匿名

    私は大きな怪我はありませんが、大きな病気の経験はあります。手術をして、後遺症もあったりして、大変な数ヵ月を過ごしました(*_*; でもそのおかげで自分の健康について「真剣に自分のこととして」考えるようになりました。でも何年も経つと忘れがちになりますよね、いけない、いけない(>_<") 今日のブログを読んでちょっと気が引き締まりました。 インフルエンザで自宅療養中のema*

    返信
    1. 山崎拓山崎拓 投稿作成者

      emaさん
      コメントありがとうございます!
      emaさんも経験あるんですね。
      良く分かります。その時はすごーく健康について考えますが、だんだんと・・・
      自分だけでは忘れてしまうことも、周りの人から思い出させてもらうことって多いですよね^^

      emaさんインフルエンザなんですか!?
      先日は元気だったのに・・・
      大丈夫ですか?
      早く治るようゆっくり休んでくださいね。

      いつもありがとうございます。

      山崎

      返信

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Profile
山崎拓
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。


2017.02.15

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