月光で織られた生地

2016/06/19
writer：山崎拓
- ストール

From 山崎拓
渚のスタバより、、、

先日。
お客さんからこんなメッセージをいただきました。

〜〜〜〜〜〜〜〜

以前にリネンストールで首回りがチクチクした経験が複数回ありました。

「ほんの数分なら大丈夫だけど、数時間着用したら首回りが真っ赤になるかも？！」
と思い、一度は敬遠しましたが・・・

その後、ナチュラルラウンジさんのサイトで
気になっていたデザインがあったので一枚購入しました。

着用してみるとこれがとっても快適で全然チクチクしないし、
心配していたほどのボリュームも出ずいい感じです。

〜〜〜〜〜〜〜〜

実際にご来店される方たちと話していても
リネン（麻）ストールは好きな人と、苦手な人に分かれる傾向があります。

その原因の一つに、
リネンストールと麻ストールを混同してしまっているということがあります。

この方の場合もおそらく同じ原因で、
リネンストールだと思っていたものがリネンではなかった可能性が高いと思います。

どういうことかというと・・・

「リネン」と「麻」をイコールだと思っている
お店や販売員の方が非常に多く、お客さんに正しい情報を伝えていないがために
リネンストールだと思っていたもので失敗してしまうことが起こるのです。

リネン＝麻ではない！？

リネンの原料はフラックスと呼ばれる草から作られています。
それに対して「麻」はリネンを含めて、植物の茎（または葉脈）からとれる繊維をまとめて呼ぶ言葉です。

「麻」と呼ばれるストールには、フラックスから作られるリネンだけでなく、ヘンプ、ジュート、ラミーなどがあります。

ですが、現在は家庭用品質表示法で、日本国内に流通する生地の中で、「麻」という表示が正式に許されているのは、リネンとラミーの二つになります。

外国製のものなら、linen（英語）、lin（フランス語）などの表示から、フラックスが原料の生地・リネンとはっきりわかるのに、日本の「麻」という表示はややこしくなっています。そのため、お店の店員さんを含め、麻ストールとリネンストールとが同じものだと勘違いしてしまっている方が多いのです。

さらに「麻」という言葉がリネンとラミーだけに定着しているとも言えず、ジュートで作られているものも普通に「麻」と呼ばれたりますし、ヘンプを単に「麻」と呼ばれることもよくあります。

ラミーやジュート、ヘンプのストールはゴワゴワして肌当たりが悪いものもあります。
それらの麻ストールをリネンストールだと勘違いしてしまい、
リネンや麻は苦手！と思っている方が非常に多いと感じます。

ですが、本当のリネンストールは、ほどよいシャリ感がありつつも肌当たりがよく、やさしいつけ心地なので、チクチクしたり、肌が真っ赤になってしまうことはありません。

さらにリネンはお洗濯にも強く、洗いをかけたり使い続けることでどんどん肌になじみ、やわらかくなっていきます。

実際に僕もお気に入りのリネンストールを２年半ほど使っていますが、
めちゃめちゃやわらかく快適なつけ心地です。

使えば使うほど少しずつ白味も帯び、まるでビィンテージ風の表情になっていきます。
リネンストールは愛着をもって長い間使えるとても優れたものです。

日本でも、現在、服地やストールに使われる「麻」としてはリネンは最高級の位置付けとなっています。
古代の人々はそんなリネンを「月光で織られた生地」と称えたほどです。

今後リネン素材を検討するときには
そのお店や店員さんがきちんとリネンと麻の違いを理解しているか？
を確認してみると良いと思います。

または、しっかり品質表記を確認することです。

リネン100%、linen100%、lin100%であれば安心ですし、
麻100%と表記してあるものはきっちり内容を確認したほうが
失敗が少なくなります。

これからの季節、リネンや麻は大活躍しますが、
一歩間違えると、不快な思いをしてしまう恐れもあります。

ぜひ、これらのことを参考にしていただき、
リネンストールを活用した夏のオシャレを楽しんでください^^

PS.
よりリネンストールについて詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
↓
リネンストールのメリットデメリット、最適な活用方法を見る

PPS.
ナチュラルラウンジのリネンストールはこちらです。
↓
ナチュラルラウンジのリネンストールを見る

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Profile

山崎拓

1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
３児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。