- 2019/02/20
- writer: 山崎拓
地域新聞からの素晴らしい学び
その日、常連さんがいつもの地域新聞を持ってきてくださいました。
もう最近ではストールを見なくても新聞だけ手渡してくれることも多く、なんだか申し訳ないような感じになってしまっていますが。
本当にありがたいです。
僕は本を始め、読み物が大好きなので、それを知ってくださっていていつも譲ってくださっているんです。
この地域新聞のことはメルマガでも何度もご紹介をしているので、知っている方もいらっしゃるかもしれません。
僕がいつもいただいているのは「みやざき中央新聞」という地域新聞です。
普通の新聞と違って、ニュースは一切ないのですが、いろいろな分野のスペシャリストの講演会やインタビューが掲載されていて、とにかく面白い。
特に僕が普段読まないジャンルの話も多く、知らない世界や分野のことも学ぶことができています。この新聞のおかげで知識の幅はもちろん、視点も広がってきたと思っています。
そして、記事に掲載されている人は会社の社長さんなども多く、会社運営や経営、人としての在り方、という観点でもとても勉強になります。
例えば、今回は元ザ・リッツカールトン・ホテル日本支社長の高野登さんの講演会の内容が載っていました。
みやざき中央新聞 第2764号より転載
私の生まれ育った長野県の南の外れに「伊那地方」というところがあります。
そこには寒天を作っている会社がいくつかあり、「かんてんぱぱ」という商品を作っている「伊那食品工業」もその一つです。
私はそこに行って打ちのめされた経験があります。
会社の創業50周年記念に読んでもらった時に、受付でにっこり、本当にきれいな笑顔の女性が7人いたんです。
普段は工場で帽子をかぶってマスクをして働いている方たちでしたが、リッツ・カールトンホテルのスタッフの笑顔よりきれいでした。全員袋に詰めてリッツ・カールトンへ持って帰りたいくらいでした 笑
「笑顔のトレーニングをされているんですか?」と質問すると、みなさんポカーンとされていました。
そう、トレーニングなんてしてないのです。
リッツ・カールトンではほぼ全社で笑顔のトレーニングをします。
「お客様の前に出るときの顔はここの筋肉を緩める」と研修を受けたり、鏡に向かって自分の笑顔をチェックしてから表に出ています。だからリッツ・カールトンの笑顔はクオリティーが一定しているのです。
でも、伊那食品工業で出会った笑顔は違いました。
帰って、リッツ・カールトンのスタッフにその話をしたら、何人かが休みの日に伊那食品工業まで視察に行ったそうです。みんな同じ感想を持って帰ってきました。
「まだまだリッツ・カールトンはやることがいっぱいありますね。笑顔で負けているんですから」と。
伊那食品工業は、今従業員数が約550人です。
「うちの成長速度はゆっくりでいい。儲けようとしてはいけない。儲けすぎてはいけない。全社員に給料が払えて、全社員同じ年に海外旅行に連れていけて、そして全社員のがん保険料を2000万円分は払えるだけの力が維持できる売上があればいい」
この会社には「年輪経営」という言葉がありますが、そんな考え方でやっている会社なのです。
モットーは「いい会社を作りましょう」です。
さて、何をもって「いい会社」と評価するか。そこに行って体感することはもちろんですが、ある数字を見た時に「この会社ってきっといい会社に違いない」と思いました。
それは何か?
伊那食品工業で、毎年新しく採用できるのは大体12人から15人だそうです。
さて、この15人の採用枠に対して何人の応募があると思いますか?
200人?
500人?
1000人来たらすごいですよね。
しかしまだまだ。
なんと一番多い時で8000人もの応募が来たそうです。
最近ようやく寒天ブームが落ち着いて少なくなって来たそうで、人事の方が「ホッとした」言っていました。それでも毎年3000人くらいはくるのです。
これ、いい会社の証拠じゃないですか?
誰もがここで働きたいということですよね。
でも、ロケーションを考えてみてください。
会社は長野県の一番南の端っこ。交通の便は悪いです。そういうところでもなぜみんな行きたがるのでしょうか。
それは、その会社のスタッフが「考える集団」だからです。
上に言われて動くだけの集団ではなく、「この会社で働く」ということを通じて、自分たちの在り方をきちんと考えようとしている集団だからなのです。
ザ・リッツカールトン・ホテルといえばホスピタリティ業界のゴールドスタンダード的な存在であり、誰もが行ってみたい高級ホテルの一つだと思います。
高野さんのことは書籍などで以前から知っていたのですが、長野県出身ということは知りませんでした。
冒頭部分で、「あの高野さんって長野県出身なんだ!」とぐいっと心を鷲掴みされ 笑
そのまま一気に読み進めてしまいましたが、あの高野さんが褒めちぎっている伊那食品工業の文化や会社の理念、モットーも本当に素晴らしく、学ぶべきことが本当にたくさんあります。そして、一人一人の社員さんも本当にすごいなーと。
特に長野県ということと、ロケーションが悪い場所に会社がある、というとことがナチュラルラウンジと共通しているので、より親近感を覚えます。
(この点だけは僕らと一緒 笑)
もちろん、会社の規模や業績などは月とスッポンですが、同じ長野県でこんなにもすごい会社がある、ということは素直に嬉しいですし、いつかナチュラルラウンジをこんな「いい会社」にしたい!と思えます。
そして、今回この記事を読ませていただいたことで、もう一回伊那食品工業についてもちゃんと学ぼうと、自宅の書棚から昔買った古い本を引っ張り出しました。
「いい会社をつくりましょう」著:塚越寛
当時はまだ会社員だった20代に読んだので、理解できていない部分や本に書かれている本当の意味がわかっていなかったところも多いと思います。
ただ、パラパラっとページをめくると付箋やメモ、マーカーがいたるところについています。当時もわからないなりに、良いことが書いていると感じていたんだなーと。
もう一度しっかりと読み込んで、いい会社作りの参考にさせていただこうと思っています。
このように、この新聞からは幅広い知識や知見を得ることができるのはもちろんですが他にも様々な恩恵を受けています。
最近は今回のように昔読んだ本の著者が偶然載っていてそれをもう一度読むきっかけになったり、関連することを思い出させてくれたり、自分がすでに持っている知識と繋がってより理解が深まったりすることも多く、昔よりもさらにこの新聞のことが好きになっています 笑
僕らもこのメルマガはもちろん、紙媒体のニュースレターなども発行していますが、この新聞のような価値あるコンテンツを目指さなければ!と思わされます。
こういうことを意識しながら、これからも毎日のメルマガやライブラリー記事、ニュースレターなどのコンテンツ作りに励んでいきます。
ということで、これからもよろしくお願いします♪
コメント
「地域新聞からの素晴らしい学び」への4件のフィードバック
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Profile
山崎拓
1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
3児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
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2015年 (374)
10年以上前の記事
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おはようございます 朝から 素敵なお話ありがとうございます(^_^)
また おススメの本が あったら教えてくださいね
コメントありがとうございます!
おすすめ本、色々ありますが、また定期的にブログでもご紹介せていただきますね!
いつもブログに目を通していただきありがとうございます。
山崎
かんてんパパは、大好きな商品がたくさんあります。
何より今の職場から数分のところにお店があって
”今日は、何を買おうかな”とすぐ行けちゃうのでとても楽しみです。
しかも商品を買うと必ずかんてんのお菓子をプレゼント(1こですが)してくださいます!
そういう心遣いがとても素敵です。
会社というものは、人で成り立っていると思います。
みんなが楽しく笑顔で働けなければ生産性もあがらないと考えます。
利益も大切ですが、私は夫々の方々の個性あふれる職場が一番かと思いますね(^^♪
コメントありがとうございます!
お近くにお店があるんですね!
この会社は本当に心遣いが行き届いてそうですね。
僕は実際の伊那食品工業やお店には行ったことがないので、今度機会を作ってぜひ行ってみたいです!
「会社は人で成り立っている」本当にその通りですよね。
いい人がいる会社はやっぱりいい会社だと思います。
お互いの個性を尊重しあい、強みを活かして弱みを補い合って行ければいいなーと。そして何より、楽しく!ですね。
僕らもいつかそんな「いい会社」になれるよう頑張ります!
いつもブログに目を通していただき、本当にありがとうございます。
山崎