麻ブーム

2018/08/15
writer：山崎拓
- ストール

linen-stole-of-advantages-and-disadvantages1

先日、ある業界誌を読んでいたとき、気になる記事を見つけました。

今、ファッション業界ではナチュラル感を代表する麻素材の人気が急上昇しているというもの。

特に今年流行っている麻は、スラブ糸（スラブ糸とは、太さにムラがあり、１本の糸に太いところと細いところがあるもの）が目立つ素朴なものよりも薄地で清涼感のあるものとなっています。

もしかしたらあなたも日々の生活の中で、麻素材の洋服を見ることが多くなったり、実際に手に取ることが多くなっているかもしれません。

もちろん、僕らもファッション業界に片足を突っ込んでいるので、この流れというのは感じています。

ナチュラルラウンジではリネンストールがそれに当たるのですが、やっぱり毎年毎年少しずつ人気が上がっているような気がします。

それは業界全体のトレンドも多少は影響しているのかなーと思いながら読んでいました。

そして、気になったのはその人気が日本のみならず、中国、インドなどのアジアの国でも同じように麻ブームになっているということ。さらにこの麻ブームは今年だけでなく2019年の春夏も継続すると言われていることについて。

確かに、なんとなく、これらの国のファッションにも麻は欠かせないですし、雰囲気が合いますよね。

これはこれでいいのですが、一つ困ったことがあります。

それはこの麻ブームによって供給バランスが大きく崩れている、ということ。
つまり需要に供給が追いついていないのが現状なんです。

しかも麻は2017年は不作の年で、さらに今年来年と人気が急上昇していることで、麻糸が高騰してきています。（実際に、僕らの仕入れいているリネン素材も同じく値上がりしています　泣）

自然素材にこだわり、ナチュラルなファッションを押している僕らとしてはこの流れは嬉しいことではありますが、供給が厳しくなったり、原材料の値上がりはもちろん嬉しいことではありません。

しかもこういうブームというのは一過性の流れで終わることも多いので余計に困る。

特にファッション業界はトレンドの移り変わりが激しいので、去年流行ったことが今年は全く流行らない、とか普通にありますからね　笑

まあ、なので僕らとしては業界のブームやトレンドは把握しつつも、いつも通りブレずに自分たちのコンセプトや価値観を貫いていこう、と考えている今です。

いずれにしても、カジュアルな普段使いはもちろん、カジュアルになり過ぎず”きちんとしているけど抜け感もある”麻の雰囲気というものは今の季節にもぴったりです。

麻のワンピースにシルクのプリントガウンを羽織ったり、リネンのストールを合わせたり。

麻のパンツ、麻のスカートに細番手のコットンのブラウスやシルクのトップスを合わせたり。

僕もいろいろな媒体で見ていますが、今年売り出されている麻の洋服は、爽やかでエレガントな夏を演出するのにも使いやすそうなものが多いです。
もちろん、リネンストールもその引き立て役に最適　笑

そして、一般的にはあまり言われませんが、個人的には麻やリネン素材にはもう一つ大きなメリットがあると思っています。

それは、夏が過ぎても使いやすい！
ということ。
（そうは言ってもこれでお盆が明ければ夏は終わりですからね）

特にスラブ感の少ない糸が細いリネンに関してはほぼ通年使えます。
僕の場合は、室内で活動することが多い時は秋冬でもリネンストールはかなり使っています。室内だと暖房が効いているのでウールやカシミヤだと暑いと感じることも多いですよね。

使い込めば肌触りも本当にやわらかいですし、手軽にお洗濯もできるので普段使いには最適。

他の服の素材を考えれば、感性面でも全然おかしくありません。

なのでこの夏、麻の洋服やリネンストールに挑戦できなかった・・・
という方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか？

今回の麻ブームをきっかけにもっと麻素材やリネン素材の魅力に多くの人が気がついてくれればいいなーと思います。

コメントを残すコメントをキャンセル

Profile

山崎拓

1982年長野県生まれ。安曇野市在住。
Natural Lounge代表、ストールコンシェルジュ。
３児の父。
天然繊維100%ストールが大好きでほぼ一年中巻いている。
趣味が仕事で、休みより仕事をしているほうが楽しく落ち着くという仕事大好き人間。
情熱がある分野はビジネスや健康、教育関連。
好きなことは読書、Mr.Childrenの音楽鑑賞、家族サービス、旅行。
肌に直接身につけるものはもちろん、食べ物や生活スタイル全般を出来るだけ健康的で自然に沿ったものにできるよう日々自分自身でも様々なことを試し、顧客にもその効用を伝えている。