ドライさせる詳しい理由はこちらに書いてあります。ご覧ください。


特に、カビの発生や嫌な臭いの原因を抑えたり虫の住みやすい環境にするのを防ぐために行います。


ストールの干し方



Yシャツを洗濯したときには、叩いたり、引っ張ったり、振りさばくことで生地を良い状態に戻します。

 叩く:表面のシワを伸ばす
 引っ張る:縫い目などの縮みを緩和
 振りさばく:大きなシワ取りと絡まりを取る

しかし、ストールの日常のお手入れでは、そこまで濡れることはありませんし、シルクやカシミアなどの繊細なものではダメージを与えかねません。
Yシャツのシワを伸ばすように強くやる必要はありません。


広げて軽く引張り、シワを伸ばします。
数回振りさばいて、キレイに広げるのもいいです。

広げた状態か、二つ折りにしてハンガーにかけます。
スラックス用のハンガーも便利です。

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あとは次に説明する「4つのポイント」を意識してドライさせてみてください。


ストールの干し方:4つのポイント



分かりやすくタオルで例えます。

次の「A」と「B」ではどちらのタオルが乾きやすいと思いますか?

 1)A:絞ったままの形
   B:全て広げた形

 2)A:冬の5℃の部屋
   B:夏の35℃の部屋

 3)A:サウナの中
   B:砂漠の上

 4)A:風のない日
   B:風がある日

その他の条件が同じと考えると、よりイメージしやすいです。
1〜4まで、どれも「B」が乾きやすいと思うのではないでしょうか?

なぜ、「B」のほうが乾きやすいかを分析すると乾燥させる4つのコツになります。

1)外に触れる面積を増やす(表面積を大きく取る)
2)温度は高い場所にする
3)湿度は低い場所にする
4)風をあてる


個別に詳しくみてみます。

1)外に触れる面積を増やす(表面積を大きく取る)



絞ったままの形では、中の方が乾かないですよね。
生地に含んだ水分や湿気を空気と入れ替えていくので、外に触れていない中の方は乾きにくいのです。

広げることによって、外に触れる面積を大きくとってあげると乾きやすくなります。


2)温度は高い場所にする



水は沸騰させると蒸発します。
温度が高いと揮発しやすいことと、空気中に水蒸気を多く含むことができます。(理科の実験でやった覚えがあるかもしれません)

夏と冬の洗濯物の乾きやすさをイメージするだけで分かりやすいと思いますが、これらによって、乾くスピードが早くなります。


3)湿度は低い場所にする



濡れているものと外の空気の入れ替えでという話をしました。
その外の空気がジメジメしている(湿気を多く含んでいる=湿度が高い)となかなか入れ替わりが進みません。

例えば、濡れている状態(濡れているもの)を「100」、完全に乾燥している状態(乾燥した空気)を「0」とします。
それらが合わさると「50」まで下がります。
濡れていて100だったものが、50まで乾燥が進みます。
さらに合わさって「25」…と進んでいきます。

これに対して、湿気の多い空気はジメジメしているので、60だとします。
これらが合わさると「80」までしか下がりません。
さらに合わさっても「70」…となかなか進まないのです。

サウナは100に近く、砂漠は0に近いので砂漠の方が乾きやすいです。

(数字はわかりやすいく極端にしています。乾燥のイメージです。)

雨の日は外の方が湿度が高い場合があります。
室内で換気扇を回したり、除湿器で湿度を低くしたりすることで室内の方が乾燥しやすい環境にもなります。


4)風をあてる



空気の入れ替えの速度が上がります。

濡れているものの回りは、空気がとどまって湿度の高い状態になっています。

例えば、電気ヒーターをイメージすると電気ヒーターの近くは暖かいですが、離れると寒いままです。
近くはすぐに暖かくなりますが、部屋全体が暖まるのには時間がかかりますよね。

近くの場所ではその空気がとどまるので風を起こして均一にしてあげます。

直接風を当てることで濡れたものが動くため、空気を動かしたり、表面積を大きくすることが促進されたりもします。

風のある日の外や、室内では扇風機やエアコンの風を当てたり、換気扇で空気を動きをつくることも効果的です。

また、湿気は空気よりも重いため、下の方に溜まりやすいです。
下の方の空気を動かすように風をつくることも効果的です。


雨などで濡れてしまった場合



しっかりと濡れてしまった場合は、しっかりと乾燥させる必要があります。
臭いや雑菌の繁殖を増やしてしまうからです。
時間をかけずに、スピーディーに乾燥させましょう。

この場合、日常的に使って、少し湿気を含んでいる場合と違い、注意することがあります。

1つの注意



生地のしっかりとしたYシャツなら問題はありませんが、ストールでは注意が必要なことがあります。

表面積を大きくして乾燥しやすくする目的以外で「平干しにする」ことが必要なものがあります。


○平干しをしたほうがよいもの

糸と糸の隙き間が大きい生地のもの。
糸が太く、水分を含むと重くなってしまうもの。
シルクのように糸がすべりやすいもの。


これらを洗濯はさみで吊るしたり、物干し竿に垂らしたりせず、平干しにする理由は「糸が寄ってしまうから」です。

乾燥しているときとは違い、濡れているときには糸自体が重くなったり糸と糸が動きやすくなったりします。

それが、重力の働きによって地面の方に寄ってしまうのです。

洗濯はさみでつまんでいるところや物干し竿のところは隙き間が広くなり、地面に近くなるにつれて隙き間が小さくなってしまいます。


重力が均一にかかり、糸が寄ってしまわないように「平干し」にするのです。


休ませる



休ませるというのは、繊維が乾燥して落ち着いた状態になるまで繊維の中の湿気をしっかりと取り除くようにすることです。

使用の状態、環境、素材でも変わってはきますが、「1日使って、1日休ませる」のが基本で分かりやすいです。

スーツや革製品の取扱いと同じイメージです。


もちろん、冬のよく晴れた乾燥した日に10分だけ使ったものと、夏の雨の日に8時間巻き続けたものとではストールに含んでいる湿気が違うことは想像できると思います。

この両者では、しっかりとドライさせるために必要となる時間は違いますし、ドライさせる環境を整えるほうが必要な時間は短いこともわかるかと思います。


しっかりとドライさせるために時間をおいて休ませるのが目的ですから、できるだけ環境を整えましょう。

少なくともこのような環境は避けるべきだと言えます。

・閉め切ったクローゼットの中(湿気がこもってしまいます)
・日光がよく当たる屋外(直射日光はよくありません。日陰にしましょう)
・くしゃくしゃにまるめたまま置いておく(外気に触れさせるようにしましょう)


「休ませる」ことによってしっかりと湿気を取り除いてストールを長もちさせてくださいね。



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